しりとり名曲紹介 No.8 [Telecastic fake show / 凛として時雨]
新年明けましておめでとうございます。
今年も決して背伸びをする事なく、1人でも見て下さる方がいる限り、更新していこうと思います。
2019年1発目のしりとり名曲紹介は、邦楽ロック史上最もクセのある曲といっても過言ではないあの曲。
久々に聴き直してみたら、本当に頭がおかしいと思いました。
概要
・邦楽オタクの僕が、人生で特に影響を受けた楽曲、音楽ファンなら絶対に聴くべき往年の名曲、時代と共に完全に忘れられつつある超・隠れた名曲を紹介するコーナーです。
・その名の通り紹介する楽曲の名前を、しりとりで繋いでいくというマゾ縛りとなっています。
・基本的にアーティストの被りは無し、「ん」で終わる曲は1つ前の文字を繋いで続行します。
(例)にんじゃりばんばん → 「ば」から始まる曲を次回紹介。
Telecastic fake show / 凛として時雨
2002年に埼玉で結成したスリーピースロックバンド。
2004年にピエール中野が加入して以降は、1度もメンバーチェンジを行わず現在も活動しています。
この楽曲は、2008年に自主レーベル「中野レコーズ」からリリースされ、メジャー1stアルバム「just a moment」に収録されました。
(筆者はこのリサーチをするまで、Telecastic fake showもメジャーからのリリースだと勘違いしていました。
この曲で凛として時雨の名前がドンと知名度を上げたので、まだインディーズだったとは驚き。)
凛として時雨といえば00’年代の邦楽ロックバンドの筆頭で、9mm parabellum bulletやハヌマーン等と共に支持されてきたバンドの1つ。
前回の記事でも登場したワード「ロキノン系」というジャンルを語る上では欠かせないバンドの1つで、僕も当時から大好きで、べらぼうに聴き倒していました。
時雨を知っている方、もしくは好きな方は納得していただけると思うのですが、僕は時雨の良さを理路整然と皆様に説明できる気がしないので、ここからはIQを30ぐらいに下げて話したいと思います。
演奏力がやべぇ
もうみんな知ってると思うけど、凛として時雨の演奏はマジでやべぇのです。
このやべぇには幾つか意味があって、単純にレベルの高さも勿論ありますが、実は更にやべぇポイントがあって、
どのパートも、中級者以上のレベルだと頑張ればコピーできる所。
勿論初心者から見れば「できる訳ねぇだろ!」と思うかもしれませんが、以外と曲構成さえ覚えてしまえば難しいレベルではないのです。
その証拠に、当時ニコニコ動画やYoutubeでは凛として時雨の弾いてみた叩いてみた動画が鬼のようにあがっていて、当時のプレイヤー達の中では「時雨を弾けるか否かでプレイヤーのレベルが分かる」ぐらいの認識。
僕も中学か高校の時には、このTelecastic fake showのドラムを猛練習して、なんとか8割程度は叩けるようになりました。
凛として時雨は、この絶妙な難易度設定を作るのが異常にうまく、どれもある程度の器用さを求められながらも、海外ミュージシャンのような最初から無理ゲーみたいなテクニックを要さない範囲に留めています。
あと、
メロディーセンスがやべぇ
ここまで説明してきて、「あれ、そういえばこんなに演奏ひねくれていて声も癖ありすぎるし、大衆にウケる要素あんまり無くない。。??ここはどこ??ワタシはダレ??」状態になったのでもう一度聞きなおしてみたところ、とても大事な事を忘れていました。
このバンド、延いてはTK(ボーカルギター)の作曲センスはマジボコやべぇんです。
むしろそれが無ければ、このバンドがアニメタイアップなど多数起用されたり、Mステスーパーライブに出演することも恐らく無かったと思います。
やっぱりJ-POPリスナーはいつの時代も歌メロのキャッチーさ、切なさを求めていて、僕はそのアンテナが幼い頃からフル勃起状態だったので歌メロの重要性を日頃から是正し続けていますが、凛として時雨を初めて聴いた時も(このTelecastic fake showが初めて聴いた楽曲でした)、やっぱり声のクセは感じたものの、それ以上に歌いだしの「君の自由にもう飽きて」のキャッチーさに一瞬で惹かれる物がありました。
他の楽曲や、TKのソロ作品もどれをとっても歌メロやギターリフのキャッチーさが際立っていて、すごい。
個人的に時雨の楽曲だと「illusion is mine」という曲がまさにグッドメロディーの最高峰。知らない方は聴いてみてね。
正直バンドとして楽曲を作る上では、曲構成を複雑にしようと思えばどこまでも複雑にできちゃうわけで、それを突き詰めていくとマスロックとかDjentに派生していくと思うんですけど、なかなか多くのファンを掴むのが難しかったり、頭がハゲたりしがちなんですね。
そう考えると、凛として時雨が持つ複雑さとキャッチーさのバランス感覚は、日本のロック好きな若者の耳にジャストフィットちゃんだと思うんです。
ちなみに凛として時雨の作品の多くはTKが持つプライベートスタジオで録音しており、録音からミキシングにマスタリングまでしているそう。天才。
まあそれ以外のやべぇポイントは聴けば分かるし、恐らくここまで見てくださっている方は知ってると思うのでわざわざ語らないでおきます。
あ、レコーディングが1発録りなのもやべぇね。
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今回はこの辺で!次回は「よ」から始まる名曲を紹介します。