諂諛

音楽好きによる音楽好きの為の雑記。

【2019年】今年聴いた音楽をざっくり振り返る part.4【10月~12月編】

 

 

今年のM-1グランプリはどのコンビも面白くて楽しかったですね。中でもミルクボーイの新しいフォーマット漫才は感動モノでした。

個人的に敗者復活で出ていたラランドというアマチュアのコンビもすごく好きでした。

 

じゃ始めます。

 

 

 

 

 

赤い公園 / Highway Cabriolet

 

 

MVが公開されたのは今年の2月でしたが、配信及びCDの発売が10月だったので今パートで紹介しました。ボーカルのメンバーチェンジ後、2曲目として発表された曲。

イントロから最後の1音まで完璧に気持ちいいメロディーと演奏で、贔屓目抜きで文句なしの名曲だと思います。歌詞もメロにばっちりハマってて、ポップスとしての純度が非常に高いです。米咲姉さん覚醒しとる。

正直ボーカルが変わるというハードルってめちゃくちゃ高いと思うんですが、それを楽曲のクオリティだけで乗り越えようという執念を感じる仕上がり。

個人的にMVに出てる外国人さんの、いかにも胡散臭そうな雰囲気が好きです。

 

 

Answer to Remember / RUN feat. KID FRESINO

 

 

Srv.Vinci、恐らく日本で今最も後悔しているであろうドラマー・石若駿によるソロプロジェクト、Answer to Rememberの1stアルバムよりリード曲。

何というかもう、遂に人間の耳では追いつけない所まで音楽は進歩してしまったんだなぁと思ってしまいそうなテンポ感ですが、よく聞くとずっと7/8拍子なので理解できればこっちのもんです。クールジャパン。

この変拍子の応酬に精確なラップを乗せるKID FRESINOも化け物だし、演奏隊は更に化け物。既存の8ビートに飽き飽きしてる人はぜひご一聴あれ。

 

 

EOW / ON

 

 

これ、知らんだろ。EOWと書いてエオというバンドです。

元々フュージョン系の音楽をやっていた演奏陣に女性ボーカルLacoが加入し、前身バンドを経て2019年EOWに改名したばかりの新型バンド。

まず歌い出しから誰が聴いても調子に乗れるザ・お洒落ソングなんですが、なんせそのクオリティが桁違いなんですね。もう楽曲ってここまで作り込まないと世に出せない時代なんですかね。

やっぱり声が良いという絶対的な武器があるとバンドの安定感が抜群に出るし、それを完璧に活かす作曲陣のメロディ作りが上手いので間違いなく宣伝すればするだけ売れる可能性を持っています。

どうせ売れるバンドなんかさっさと売れてほしいのでしっかり宣伝します。このバンドは良いです。

 

 

 

藤井風 / 何なんw

 

何なんw

何なんw

  • 藤井 風
  • J-Pop
  • provided courtesy of iTunes

music.apple.com

 

度々このブログに登場する音楽好きの友人が見つけてくれた楽曲です。

2019年現在まだ2曲しかオリジナル楽曲を出してない彼ですが、密かに世は彼の虜になっているようです。

数年前からYouTubeにピアノの弾き語りカバー動画を投稿し、現在22歳とは思えない色気とピアノの実力でプチバズった方らしいです。年下とかウケるんですけど。

そんな彼の処女作とも言える完全初のオリジナル曲がこれ。いやほんま何なんwですよ。大発明。

常人であれば30年ぐらい音楽やってないと出せないグルーヴが既に出ているし、それに乗る歌詞がコテコテの岡山訛り、しかもひたすら歯に青のりが挟まってる人の事しか言ってないという皮肉全開な所がかなりツボ。

業界に10年に一人ぐらいのスパンで現れる、音楽スキル高すぎて別に伝えたいこととか無い次元の人なんだと思うのですが、言葉選びは緻密でかなり語感が気持ちよく聞こえるように作り込んでいるのが凄いところ。間違いなく天才です。

おそらく近いうちにめちゃくちゃ人気爆上がりするので、今のうちに自慢したい人は自慢しましょう。

 

 

 

yonawo / Mademoiselle

 

 

平均年齢20.5歳。2018年夏ごろ福岡で活動開始した4人組バンド。

活動から1年ちょいでワーナーミュージック内のレーベルからメジャーデビューしたらしいです。まあ才能あるから何も言えないんですけどね。

この脱力感とメロウな雰囲気が彼らの真骨頂で、ネバヤンとかYogee New Waves近辺の住民は確実にハマると思うんですが、個人的にその界隈のバンドの中でも頭一つ抜けたソングライティング力があると思います。

どの曲も歌詞とメロディの整合性がとにかく素晴らしくて、Mademoiselleのサビの「世界を牛耳るお嬢さん」なんて意味も脈略も一切ないのに、強烈に耳に残ってしまって離れないんですよね。一見何も考えずに聴けるような曲に見せかけて、こういうパンチラインを残すことによって聴き手にインパクトを残す仕掛けがあるんですね。実に戦略的。

今後更に強いインパクトを与えれば、近辺のバンドを蹴散らして人気独占できるであろう実力の持ち主だと思います。「矜羯羅がる」という曲もすごい好き。

 

 

 

Perfume / 再生

 

 

 

ラストはこの方々。Perfume姉さんです。

来年9月からメジャーデビュー15周年イヤーに突入するという、アニバーサリー前イヤーとなった2019年。9月にベストアルバムをリリースし、お祝いムードに浸るかと思いきやその僅か2か月後に新曲としてリリースされたのがこの「再生」なんです。

正直最初に曲だけ発表された段階ではファンの反応も薄めだったんですが、MVが公開された途端ファン大歓喜。私もファンの一人として感動しました。

ここ数年Perfumeは従来のポップ路線から少し外れてEDM系の楽曲をメインにリリースしてきて、ファンの中には批判的な意見を持つ人も居ました。この曲はそんなファンに向けた中田ヤスタカからの「ただいま」でもあったと思います。

そして今までの歴史を総括しつつ、まだまだ終わらないぞという意味の「再生」なんです。ここまでの物語を曲の中で表現できるのは、15年前のメジャーデビューより前からずっとPerfumeというアイドルを作ってきた中田ヤスタカしかいないでしょう。

Perfumeはアイドルという括りをもはや超越していると言ってもいい、日本最高峰のクリエイター集団だと思います。これからも追い続けます。

 

 

***

 

 

 

今回紹介した全25曲をまとめたApple Music用のプレイリストを作りました。まとめて聴けるので是非チェックしてみてね。

 

↓↓↓

https://music.apple.com/jp/playlist/2019-個人的によく聴いた邦楽リスト/pl.u-pMylA2MS4rDAqoA

 

 

 

2019年は個人的に過去最高レベルで音楽を沢山聴いたし、その分良い曲にも沢山出会えた年でした。本当にここ数年日本の音楽はレベルが急上昇していて内心ヒヤヒヤしてます。

今年は大物アーティストのサブスク解禁が話題になるなど、定額配信サービスの普及が進んだりと、音楽がより身近に手軽に聴けるようになった年でした。来年もこの波が止まる事無く、誰もが手軽に新しい音楽を聴ける時代になっていけば良いと思います。

下手にしょうもない曲作っててもバレるからね。作り手は心しといた方がいいですよ。

 

 

 

2019年の更新はこれにて終了です。それではよいお年を。

 

f:id:Rakudai:20191215133352j:plain