諂諛

音楽好きによる音楽好きの為の雑記。

【Apple Music 共有プレイリスト連動 vol.2】邦楽・名イントロ集 【ベース編】

 

お久しぶりの更新になりました。

8月は自分のバンドの事で色々あって忙しかったのでお休みしていましたが、9月から通常営業で更新したりしなかったりする予定です。

 

というわけで前回ご好評をいただいたAppleMusic共有プレイリスト企画の第2弾を作りました。

前回はピアノから始まる邦楽の名イントロを紹介しましたが、今回はベースイントロ編でございます。

 

ギターのリフに比べて自由度が低いながらも、インパクトある名フレーズを先人たちは沢山発明してきました。

個人的にベースから曲が始まった段階で「嗚呼、性的。。。」と膝から崩れ落ちるほどのベース好きなので、今回の選曲には非常に苦労しました。

そんな厳選のベースイントロを今回は紹介したいと思います。

 

 

邦楽・名イントロ集 【ベース編】

 

Apple Musicに登録している方はこちらのリンクから!

 

 

【曲目リスト】

 

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 今回は全曲バンドからの選曲になりました。ポップスではやはりベース主導で曲を作りづらいことがよく分かります。

一般のリスナーが曲を聴いてもベースの音が聴こえないことがしばしばネタにされますが、こうして聴くとベースの存在感がはっきりと分かってきます。

 

かくいう私も中学2年生ぐらいまではベースとギターの違いもはっきり分からなかったチルドレンでした。恐らく最初にはっきりベースの音だと認識したのがACIDMANの「造花が笑う」のイントロだったと思います。

皆さんもこのプレイリストの中に、ベースの音だと初めて認識できた曲があればとても嬉しく思います。

 

 

 

この曲も入れてくれ!

 

 

プレイリストには入れたい名曲だったのにApple Musicで配信されていない!そんな楽曲も存在したので、ここではそんな理由で選考から漏れてしまった楽曲を紹介したいと思います。

 

楽曲のデータがiTunesにあるという方は、プレイリストに追加して楽しむのもありでしょう!

 

 

 

米津玄師 / Flamingo

 

 

 

そろそろサブスク配信してもいいよね津玄師さんのヒット曲。

最近のヒット曲でしかもポップスでベースイントロはしびれました。普通のJKやJCがこんな変な曲聴いてうっとりしてるの想像するだけで興奮しますよね。

 

最近の曲では間違いなくベースの存在感がピカイチだったので是非とも注目して聴いていただきたい1曲。

 

 

 

ハヌマーン / 猿の学生

 

 

以前記事でも紹介したハヌマーン様の楽曲。これこそ一般耳にはベースだと分からないであろう和音リフ。

 

ハヌマーンは楽器をやっている人にしか分からない凄さが凝縮されていて、世代のバンドマンであればどのパートの人間も一度はコピーしたのではないでしょうか。

私は中3の時にFeeber Believer Feedbackのドラムを完コピして手首や体力の基礎が身に付きました。ありがとうハヌマーン

 

 

 

***

 

 

実は私がモタモタ更新をサボっている間にも、サブスク配信の波はどんどん広がっていて、いずれ本当に日本のアーティストも有名どころは殆ど聴けてしまいそうな勢いで、本当に嬉しい限りです。

CDを買う喜びが云々、利益が云々言われていた時代もありましたが、やっぱり便利なもんは便利だと感じるのが人間です。幾手間の為なら月額だって払うし広告だって見るんです。

 

 

あらゆる音楽を共有して楽しめるやり方を、色々考えていくのも楽しい限りですね。

 

 

そう、iPhoneならね。

 

 

 

 

【Apple Music 共有プレイリスト連動 vol.1】邦楽・名イントロ集 【ピアノ編】

 

 


ごきげんよう、落第です。

さて、このブログも着々と閲覧数を伸ばしており筆者も楽しくてしょうがないんですが、この度新しい連載を始める運びとなりました。拍手。

 

その名も、【Apple Music共有プレイリスト連動企画】内容はタイトルそのまま、私があるテーマに沿って様々なジャンルのアーティストから選りすぐったプレイリストを作成し、それをApple Music上で共有して聴いて

 

もらおうという企画でございます。

 

実はこれ、音楽好きの友人(現役バンドマン)からやってほしい!と企画のリクエストを頂き始まったという経緯があり、少なくとも音楽好きからの需要はあるという絶対的信頼に基づいて企画、検閲しております。

 

「音楽は好きだけど、広く聴く方法が分からない!」「もっと色んなジャンルの音楽に触れたい!」「夜寝ながら聴くプレイリストが欲しい!」

 

等、どんな理由でも構いませんので興味の

 

ある方は覗いていって損はないはず。

 

 

 

邦楽・名イントロ集 【ピアノ編】

 

 

music.apple.com

 

Apple Musicに登録している方はこちらのリンクから!

 

 

【曲目リスト】↓こちらは画像ですのでリンクはできません!

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第1弾となる今回は、邦楽の中でもピアノから始まるイントロが印象的な名曲を20曲集めました。

ロックバンドの中から5割ほど選曲して、ピアノ系シンガーソングライターからも3割ほどピックアップし、残りはポップスの中でピアノが飛び切り印象的な曲を数曲セレクトしてみました。

ギターに並んで印象的なリフやメロディを作りやすいピアノですが、バンドサウンドの中で鳴る事によって楽曲が華やかになったり、逆に緊迫した空気感を生み出すこともできる万能薬のような存在でもあるんだなぁと感じました。

 

この中ではかなり無名なバンドですが、PEALOUTの「爆裂世界 ~世界に追い越されても~」はかなりその先駆けとなる楽曲で、元々ミッシェルガンエレファントに影響を受けたガレージロックのバンドなのですが、そのガレージ感は残したままピアノを取り入れた全く新しいジャンルを開拓したバンドでもあります。要チェック。

 

 

 

この曲も入れてくれ!

 

プレイリストには入れたい名曲だったのにApple Musicで配信されていない!そんな楽曲も存在するので、ここではそんな理由で選考か

 

ら漏れてしまった楽曲を紹介したいと思います。

 

 

楽曲のデータがiTunesにあるという方は、プレイリストに追加して楽しむのもアリでしょう!

 

 

the HIATUS / Ghost In The Rain

 

 

細美武士率いるthe HIATUSのバンドとしての1曲目となるスタート楽曲。

個人的にはバンドサウンドとピアノイントロという二つに絞ればまず真っ先に思い浮かぶイントロがコレ。ぐらい僕の中では100点満点のイントロだと思っています。

 

ただMVはよく分からん。

 

 

星野源 / Crazy Crazy

 

 

これも有名な楽曲なので是非とも入れたい名イントロ。

「桜の森」と両A面でリリースされたこのシングルですが、2曲ともギターの音を一切入れずに作ったそう。

そしてリズム隊はご存知ハマ・オカモトピエール中野という大クセコンビ。この曲のドラムだけは確かにカースケさんよりピ様が合っていますね。

 

 

スピッツ / 楓

 

 

実を言うと今回のプレイリスト、バラード曲がほとんど入っていないんですけど、その点を踏まえても是非プレイリストに入れたい1曲。

このイントロだけで何万人の涙が搾り取られただろう。クージーやりおる。

 

ちなみにこの曲、もともとシングル曲ではなく「フェイクファー」というアルバムの収録曲だったのですが、あまりにも出来がよかったので後にシングルカットという形でシングル化されたという経緯があります。

今や代表曲といえる楓をここ1番の勝負曲として出さない所がスピッツの良さでもある。間違いない。

 

 

***

 

初回という事で記事への要望・アドバイス等あれば取り入れていきますのでじゃんじゃんお待ちしております。

 

あくまで筆者が選ぶプレイリストですので、これを基に自分なりのプレイリストを作成していただくのもよし、そのまま流し聴いていただくのもよし、せっかく何でも好きにカスタマイズできる時代ですので自由に楽しんでいただけたら嬉しいです。

 

 

それでは次回もお楽しみに。

 

 

しりとり名曲紹介 No.22 [夜にダンス / フレンズ]

 

6月はめちゃくちゃライブに行ってまして。

People in the BoxTHE NOVEMBERStacicaGRAPEVINE、アルカラ、ストレイテナーACIDMANTHE BACK HORN等々、、

僕を音楽漬けにしてくれた錚々たる方々を見ることができました。あ、あとベッドインも見ました。何回見ても引くほど面白い。おったまげ~!

 

 

概要

 

・邦楽オタクの僕が、人生で特に影響を受けた楽曲、音楽ファンなら絶対に聴くべき往年の名曲、時代と共に完全に忘れられつつある超・隠れた名曲を紹介するコーナーです。

・その名の通り紹介する楽曲の名前を、しりとりで繋いでいくというマゾ縛りとなっています。

・基本的にアーティストの被りは無し、「ん」で終わる曲は1つ前の文字を繋いで続行します。

(例)にんじゃりばんばん → 「ば」から始まる曲を次回紹介。

 

 

 

夜にダンス / フレンズ

 

 

2015年、それぞれ別のバンドで活動していた5人で結成されたポップバンド。

活動休止を発表したばかりのthe telephonesのベーシスト長島涼平が中心となって結成したこともあって、結成当時からけっこう話題になったのを覚えています。

 

そんなフレンズがバンドとして最初の1曲目に公開したのがこの「夜にダンス」なんですが、新人バンドらしからぬハイクオリティーな楽曲でいきなりヒットをかましてしまいました。それもそのはずこの方たちは新人バンドの皮を被ったゴリゴリのプロ集団ですから。

 

そんなプロ集団の代表曲であるこの曲なんですが、実は音楽をあまり知らない人に物凄く分かりやすく作られている仕掛けがあるので紹介したいと思います。

 

ちなみに音楽好きの友達はフレンズのことを「20代のOLしか聴いてはいけない音楽」と言っていました。偏見がすごい。

 

 

 

確信犯のポップセンス

 

そもそも僕はこのバンドを出鱈目に詳しいわけではないので、割とにわか目線で書かせて頂きますがご了承くださいませ。

フレンズで作詞作曲を務めているのがボーカル兼デブ(ライブで自らおっしゃってました)担当のひろせひろせさんなんですが、長年音楽ばっかり聴いているともう分かるんですよね。こういうポップな見た目でひょうきんなパフォーマンスをしている方は間違いなく物凄い頭の良い策士です。

こういう方は基本的にお笑い芸人のネタ書く方の脳みそをしているので、バンドをよりまとまったイメージにする為だったり単純にキャラ付けだったり全体像をうまく捉えて自分の役割を遂行できるタイプ。あとキレるとめちゃくちゃ怖い。

 

やっぱりこういう方が書く曲って、ものすごく方向性が分かりやすくてターゲット層がはっきりしていると思っていて。しかも丁度2016年頃から流行り出した「オシャレな夜のシティポップ」的要素もバッチリ組み込んでいて、最早ヒットしない方がおかしいぐらいな完璧なマーケティング

 

こういう事を言うと「いや、あの~営業妨害ですね(笑)」とか言いながら汗を拭き始めるのでその弱った所に顎フックかませば1発KOです。

 

更に先程挙げた「分かりやすさ」という点でもこの曲はピカイチだなと思っていて、具体的に言うとイントロなんですね。

作曲では「イントロで人の心をつかむ名イントロに名曲アリ」を信条としている。(Wikipediaより)

 らしいですよ。

 

要するにバンドで最初に上げる勝負曲でこの信条を破るはずがないでしょうと。誰が聴いてもまず「オシャレ」という印象がつくイントロですよね。

このコード進行自体がめちゃくちゃ斬新という訳ではないですが、ポップスではあまり馴染みのない進行で、ジャズやAORというジャンルで使われる事の多い進行ですね。

 

そのオシャレ進行に乗っかる印象的な「トゥーットゥーットゥー」というコーラスなんですが、実はここの音階がめちゃくちゃキーポイントなんす。なんすよ。

イントロのコード進行AM7 / Am7 / G#m7 / Cm7 / に対してコーラスの音階が G# / G / F# D# / E / っていう風に動くんですけど、最初の2つのコードのルート音が両方Aに対してセブンス→シックスというテンションの役割を持つ音階で下っていってるんです。

(何を言っているかさっぱり分からない方は全く気にすることなく次の文章を読み進めてくださいませ)

 

 

要するにこのコーラスが入る事によって、イントロのコード進行のお洒落感がより強調されて分かりやすくなるという事。

”セブンスとかシックスの音階”っていうのはそういう物くらいの認識で構いません。

 

こういった音楽理論的な仕掛けまで駆使して世間にオシャレ夜シティポップを浸透させたひろせひろせという男がどれだけすごいか分かっていただけたと思います。

そして皆さんがもうあのひょうきんな方を、本当はゴリゴリの戦略家なんだなと、ちょっと気を遣った目線でしか見れなくなったのなら、僕はこの記事を書いてきた甲斐があったと思えるのです。

 

 

 

***

 

 

今回はここまで。次回は「す」から始まる名曲を紹介します。

 

 

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しりとり名曲紹介 No.21 [読書 feat.星野源 / 宮内優里]

 

暑くなってまいりましたね。もうすぐ世間は夏休みだフェスだビーチだ大忙しですが、果たしてブログなんて書いてていいんでしょうか。

まあフェスは行くんですけどね。サマソニ盛り上がっていこうぜ。

 

 

 

概要

 

・邦楽オタクの僕が、人生で特に影響を受けた楽曲、音楽ファンなら絶対に聴くべき往年の名曲、時代と共に完全に忘れられつつある超・隠れた名曲を紹介するコーナーです。

・その名の通り紹介する楽曲の名前を、しりとりで繋いでいくというマゾ縛りとなっています。

・基本的にアーティストの被りは無し、「ん」で終わる曲は1つ前の文字を繋いで続行します。

(例)にんじゃりばんばん → 「ば」から始まる曲を次回紹介。

 

 

読書 feat.星野源 / 宮内優里

 

 

1983年生まれ、映画やCMへの楽曲提供の傍ら2006年にアルバム「parcage」をリリース。

生演奏と多重録音を駆使したサウンドが音楽関係者の間で支持され、2011年にリリースされたアルバム「ワーキングホリデー」では、YMO高橋幸宏原田知世といった面々とのコラボ楽曲を多数収録し話題となりました。

 

そのアルバムの中でもやっぱり一際目立った楽曲が、この「読書 feat.星野源」でございます。星野源ですから。目立たざるを得ないですよね。

2011年というと、星野源のファーストソロアルバム「ばかのうた」の翌年という事で、世間ではまだまだ認知される前の作品ではありますが、今では知らない人はいない程の国民的アーティストになられてしまわれました。

 

この「読書」という曲は、そんなお源さんの歌声が、とてつもなく良い相乗効果を産み出している楽曲だと思います。これを知った皆さんは、これからこの曲を聴かずにファンを自称してる女は全員見下していただいて結構です。

 

 

 

耳が喜ぶ音作り

 

そもそも、宮内優里さんの作る音楽はエレクトロニカと呼ばれるジャンルに分類されることが多いですが、宮内さんがやっている事は簡単に言うと、エレクトロニカと生演奏の融合みたいなもの。

打ち込みやサンプリングで地盤となるトラックを作っておいて、メインのフレーズや和音はギターや鉄琴などの楽器をそれに合わせて演奏する事によって楽曲を作っています。

 

イヤホンで聴くと分かると思いますが、中盤辺りから細かい音が左から右からカタカタ聴こえてきますよね。これがエレクトロニカではよく用いられる手法。クリックとかグリッチと呼ばれる電子音特有のノイズみたいな音。

 

僕は恐らく長年の音楽漬け生活の末、耳にある程度の刺激を感じる音でないと興奮できない体に魔改造されてしまったので、こういうグリッチ音やノイズが非常に気持ちいいと感じるのですが、普通に聴いている方は別に気に留める必要はありません。黙って星野の声だけ聴いていてください。

 

そんなエレクトロニカの音作りに、心地良いアコースティックギターが加わる事によって、何とも心地良い宮内サウンドが完成するのです。

エレクトロニカにありがちな、閉鎖的な雰囲気だったり冗長な感じが宮内さんの楽曲には全く無くて、基本的に明るい開放的なコード感で短い楽曲が多いのも魅力。音楽通を決め込みたい男子諸君は是非ともドライブなんかでかけちゃってくれよな。

 

 

さらにライブでは多重録音を用いて、生でトラックの上にアコースティックギターや効果音を一つずつ重ねていってその場で楽曲を作っていく即興スタイル(YouTubeにもライブ映像があるのでこちらも見て頂きたい)。実際ライブを見ているとかなり生音感があって、音源と違った響きにもなります。

電子音だけでも生音だけでも出せない、絶妙な温度感が宮内優里さんの楽曲の特徴でもあります。

 

 

やっぱり源くんは天才でした

 

なんだろう。悔しいな。

 

この曲の作曲はもちろん宮内さんなのですが、作詞は星野源なんですね。

この記事を書くにあたって改めて曲を聴いていたのですが、もちろんメロディー、音は満点。ただよく考えたらこの歌詞すげぇぞと。

 

まさに小説のような文体や比喩がこれでもかと多用されたインテリジェンス溢れる言葉遣いに、まさに絵本のようなファンタジックで幻想的な世界観。

本を読みながら寝落ちした次の朝というコンセプトが、音像ともベストマッチしていてこれ以上ない完璧なシチュエーションを描いて見せやがる。

 

1サビ前のBメロ「小さな不安と 喜び今日もおはよう」なんて星野源史上一番エモい表現なんじゃないですか?元々小説や書き物が好きな方である事は有名ですが、ここまで手加減しないのは卑怯じゃないですか。

 

歌詞の題材としては斬新な「読書」というテーマを、ここまで音楽的に表現できるのは本当にすごい。勝ち目がない。

こんな名曲を知らない輩がファン名乗ってたらそりゃあ見下したくもなりますよ。

 

ただ、これを知ったあなたはもう堂々とファンを名乗っていきましょう。僕はそこまでファンじゃないです。ごめんなさい。宮野真守の方が好きです。

 

 

***

 

今回はここまで。次回は「よ」から始まる名曲を紹介します。

 

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しりとり名曲紹介 No.20 [tiny pride / クラムボン]

 

 

あっという間にこのシリーズも20本目となりました。めでたい。

 

あんまり実感はないかもしれないけど、1本目から曲名を繋いでいくと本当にしりとりになってますからね?僕そこだけはズルしないですからね?

 

もし見逃している記事などありましたら、記事のタイトル下にある「しりとり名曲紹介」という所をタップすると過去の記事にも飛べたりしますので、これを機に一気読みしてみるのも乙ですよ。

 

 

 

概要

 

・邦楽オタクの僕が、人生で特に影響を受けた楽曲、音楽ファンなら絶対に聴くべき往年の名曲、時代と共に完全に忘れられつつある超・隠れた名曲を紹介するコーナーです。

・その名の通り紹介する楽曲の名前を、しりとりで繋いでいくというマゾ縛りとなっています。

・基本的にアーティストの被りは無し、「ん」で終わる曲は1つ前の文字を繋いで続行します。

(例)にんじゃりばんばん → 「ば」から始まる曲を次回紹介。

 

 

tiny pride / クラムボン

 

 

1995年結成、1999年にシングル「はなれ ばなれ」でメジャーデビュー。2019年現在までオリジナルメンバーのままで活動している3人組バンド。

 

ピアノボーカルを担当する原田郁子さんの伸びやかで愛嬌のある歌声と、作曲を主に担当するベースのミトさんの多様なソングライティング、ドラム伊藤大助さんの超絶技巧派フレーズが特徴で、ミュージシャンや音楽関係者がこぞってフェイバリットに挙げるバンドでもあります。

 

 

2000年代前半のバンドとかマニアックな音楽を聴いている音楽好きなら、かなりの割合で認知されている、と勝手に思っているのですが、思いのほか深く聴きこんでいる人が少ない印象で、この曲もあまり知られない気がしているんですが。

本当に名曲だと思うんです。

 

 

センスの結晶

 

 

クラムボンの音楽性を一言でいうなら、ハイセンス。というのも、優れたミュージシャンの尺度とはまた少し違って、売れ線の筆頭にいるバンドとかシンガーの方って、ポップでキャッチーなメロディーを作る才能やセンスも勿論あるのだけれど、ある程度大衆に知られる為に工夫したり、何かしら需要に合わせた供給が成り立った結果多くの人の評価を得て売れているわけで。

まあ早い話が、音楽そのもので100%大衆に響かせてそれが100%何の誤解も無く「良い曲だね!」と響いて評価されるという事ではないということなんです。

特に近年では、音楽を手軽に聴く人口が増えたこともあって、MVだったりお笑いの要素を取り入れたりと、音楽に対する「付録」で大衆を引き付ける手法は増えています。

 

 

それを踏まえた上でMVやライブ映像を見て頂ければ分かると思いますが、クラムボンの音楽はそういった「付録」を一切付けずに活動しているバンドで、メジャーデビュー以降ほとんどタイアップも付けず、ひたすら完成度の高い作品を作り続けて一部の音楽ファンを虜にし続けているのです。バンドのコンポーザー的存在であるミトさんはそれを意図して戦略としてクラムボンというバンドを動かしていました。マジでカッコよすぎるでしょ。憧れないわけないでしょ。

 

 

クラムボンの三人は音楽専門学校のジャズ科出身という事もあり、音楽の知識や教養は三人ともバケモノ級。マジで三人合体させたらオベリスク巨神兵ぐらいのステータスになると思います。

中でも、この楽曲「tiny pride」以外にもクラムボンの代表曲のほとんどを作曲しているベースのミトさん。この方の知識やテクニックは音楽業界でも指折りの存在らしく、木村カエラさんや花澤香菜さんへの楽曲提供やサウンドプロデューサーやミックスエンジニアとしても活躍する、凄腕中の凄腕。

唯一の欠点は、ライブで頻繁に情熱的になりすぎてベースを破壊してしまう事ぐらい。それだけは心配しています。

 

 

余白を楽しみなさい

 

クラムボンの音の魅力は色々あって、曲とかアルバムごとに違った方向性があるので一概には言えないんですが、クラムボンの音には余白とか空白が効果的に取り入れられていることが多く、それが堪らなく素晴らしい緊張感と寂しさを感じさせられます。

 

特にこの「tiny pride」には、まさに雪の降った朝のような静けさ、ピンと張り詰めた空気感みたいなものを感じますよね。

イントロのアコギ一本でコードをストロークする音の隙間に、微妙な周りの音や空気感が混じって聴こえてくるような感覚から、サビに入る瞬間に一瞬のブレイクを挟んでドラムとベースがドカッと雪崩れこんでくる構成はまさに緊張からの緩和、ミトさん流SMプレイに翻弄されてしまうわけです。

クラムボンの中期~後期にかけての楽曲は特にこの手法が多く使われていて、前半めちゃくちゃ静かな導入から後半は音量マックスで迫力のある展開に持っていってしまうのです。なのでミトさんがライブで演奏が高ぶりすぎて雄叫びをあげたり、ステージから落ちそうになるぐらい暴れ回るのも必然と言えるのです。街中でベースを弾きながら地面に首だけ埋まっているミトさんを見かけてもそっとしておいてあげてください。それはクラムボンの楽曲がドラマチックだからなのです。

 

 

勿論、この曲の魅力は音使いだけでなくメロディー、歌詞においても100点満点。誰かこの曲の悪いところを指摘できるものなら指摘してみてほしい。僕は見つけられそうにないです。

歌い出しのフレーズ「どうにかここまで 君と歩いてきたね」という一言で、クラムボンというバンドが如何にメディア戦略を一切執らず、純粋に音楽として高いクオリティを志して活動してきたか、その歴史と誇りがこの余白に表れている気がします。

もしも世界にこの三人だけになってしまっても、音を鳴らせる喜びは変わらないだろうし、それがこれまでやってきた活動そのものである事の証明のような。

三人以外に何も映っていないMVにも、そういったメッセージが込められているように思います。ただのアルバムの中のバラード曲ではない、クラムボンの並々ならぬ決意を感じる1曲。

 

 

 

 ***

 

今回はここまで。次回は「ど」から始まる名曲を紹介します。

 

 

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しりとり名曲紹介 No.19 [空中レジスター / the pillows]

 

 

今日もYouTubeとテレビを同時に見ている皆さんこんばんは。

 

このブログの記事も結構溜まってきて、まとめ読みするにも楽しいぐらいにはなったでしょうか。

ところで、最初の頃は毎週水曜日更新を目指していましたが、諸事情により毎週金曜日更新がメインになっていくかと思います。これからも趣味を生きがいに下積みを頑張ります。夢見るおちょぼ口

 

 

 概要

 

・邦楽オタクの僕が、人生で特に影響を受けた楽曲、音楽ファンなら絶対に聴くべき往年の名曲、時代と共に完全に忘れられつつある超・隠れた名曲を紹介するコーナーです。

・その名の通り紹介する楽曲の名前を、しりとりで繋いでいくというマゾ縛りとなっています。

・基本的にアーティストの被りは無し、「ん」で終わる曲は1つ前の文字を繋いで続行します。

(例)にんじゃりばんばん → 「ば」から始まる曲を次回紹介。

 

 

空中レジスター / the pillows

空中レジスター 【the pillows】 - ニコニコ動画

 

時は平成元年であります1989年に結成、1991年にメジャーデビュー。今年結成30周年を迎えられた大ベテランロックバンド、フリクリおじさんことthe pillows。皆さんご存知でしょうか。

Mr.ChildrenLUNA SEAフラワーカンパニーズなど、四半世紀に渡って活躍するバンドが多数結成された89年組。ちなみに芸人だと雨上がり決死隊千原兄弟などが同期だそうですよ。

 

ピロウズといえば日本のバンドの中でもかなりの多作でありまして、これまでに22枚のオリジナルアルバムと38枚のシングルをリリース、バンドとしての総楽曲数は約330曲。すぎょい。

そのほとんど全楽曲の作詞作曲はボーカル山中さわおさんが担当しています。

さわおさんはピロウズ以外にもTHE PREDATORSという別バンドやソロ活動もしており、それらの楽曲を含めると実に400曲近い楽曲をリリースしています。恐ろしや。

 

そして、そんな約330曲の楽曲をすべて持っているぐらい、筆者はthe pillowsが大好きです。サンキューバスターズ!

 

 

不変の普遍

 

空中レジスターは、2005年にリリースされたアルバム「MY FOOT」に収録された楽曲。ちなみにこのアルバムはピロウズの中でも1番好きなアルバムで、初めて聴くには最適な1枚だと思うので興味のある方は是非とも聴いてみてください。本当にFunny Bunnyだけじゃないんですピロウズは。

 

そして本題のこの曲なんですが、びっくりするぐらいシンプル。過去にこのブログで紹介した曲に多く見られた複雑な展開だったりコードワークだったり演奏技術だったりは、この曲にはほぼありません。

冒頭からいっせーので全員同時に楽器が鳴りだし、楽曲の構成もAメロ主導のシンプルな展開で、ビートルズとか昔の洋楽っぽい曲構成。

ピロウズの音楽的ルーツには、ピクシーズニルヴァーナなどのオルタナティブロックの影響が濃いこともあり、楽曲の構成や演奏はシンプルな楽曲が多いのも特徴の一つであります。

 

これだけシンプルに細かい要素を削って、メロディー、歌詞、リフだけの要素でどえらいカッコいい楽曲に仕上げる技を、ピロウズは実に30年以上ずっと変わらずやり続けているのです。

決めつけた言い方をするなら、素人には真似できない。後輩バンドがピロウズの音楽性をリスペクトしようとすると完全にピロウズになってしまう。僕はこれをバスター菌と呼んでいます。

 

年をとるにつれて、発泡酒が美味しくなったりコーヒーは基本ブラックになるけれど、結局コアラのマーチが一番美味い、それを忘れる事はないんです。僕にとってそれがピロウズなんです。

 

 

 

比喩の天才

 

ピロウズの歌詞は名作がとりわけ多いのですが、この曲の歌詞はピロウズの中でもかなり完成度が高いと思います。2分半というコンパクトな時間の中に、ピロウズの世界観とニヒルな切り口が無駄なく詰め込まれていて、誰が読んでも一目で分かるインテリジェントな面と、歌として口ずさんでも心地良いリズム感がある作品です。

 

代表曲を知ってる方は分かると思いますが、山中さわおの書く歌詞の中には比喩表現寓話的表現が多く見られます。王様とか神様とか、空想めいたワードが頻出単語なので皆さん覚えておきましょう。

この曲の歌詞の冒頭からもいきなり「鳥になって」という上級者レベルのファンシーな比喩が飛び出すわけですが、もう最後までずっとファンシーな世界観、かと思いきや

「汚れた空気も吸うしかなかった」

という1フレーズで、グッと現実に引き戻される感じがしますよね。僕はここの歌詞を聴いてめちゃくちゃ感動したのを覚えています。

 

山中さわおさんの作る曲は基本的に誰かへ向けたメッセージソングではなく、さわおさん自身の視点で見た世界や体験を、主観的な視点で書いた歌が多いんですね。

空中レジスターのようなハチャメチャな肯定ソングも、初期の名曲ストレンジカメレオンのような狂気じみた内向ソングも、誰に向けるでもないさわおさん自身の物語をフィクションめかせて歌っていることで、一見ポップな語感に聴こえるけれど中身は生々しいさわおメソッドの完成という訳です。

 

これだけセオリーに基づいていながら、曲として聴くと本当にシンプルにメロディーの邪魔をせず歌詞として成立しているのがすごいところ。言葉選びが本当に的確で丁寧なんですよね。

ちなみに歌詞がうまくハマらない時は「アウイェー」を連呼するさわおメソッドもありますので興味のある方は深く掘り下げてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

***

 

 

今回はここまで。次回は「た」から始まる名曲を紹介します。サンキューバスターズ!

 

 

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しりとり名曲紹介 No.18 [ジムノペディック / 藍坊主]

 

今年も暑い季節がやってきましたが、梅雨明けまでは部屋のクーラーを絶対に付けないという重いカルマを背負っている皆様の悲鳴が私には聞こえます。

 

そんなガラス玉粉々にぶち砕いて、休日の昼間ぐらいは涼しい部屋でSyrup16gでも聴きましょう。神のカルマだけに。

 

 

 

概要

 

・邦楽オタクの僕が、人生で特に影響を受けた楽曲、音楽ファンなら絶対に聴くべき往年の名曲、時代と共に完全に忘れられつつある超・隠れた名曲を紹介するコーナーです。

・その名の通り紹介する楽曲の名前を、しりとりで繋いでいくというマゾ縛りとなっています。

・基本的にアーティストの被りは無し、「ん」で終わる曲は1つ前の文字を繋いで続行します。

(例)にんじゃりばんばん → 「ば」から始まる曲を次回紹介。

 

 

ジムノペディック / 藍坊主

 


1999年結成、2004年にトイズファクトリーからメジャーデビューした4人組ロックバンド。

バンド名は、高校生の時に組んだザ・ブルーハーツコピーバンド「ザ・ブルーボーズ」のブルーを"藍"に、ボーズを"坊主"に変えたものが由来となっています。

 

この楽曲は、2006年にリリースされたアルバム「ハナミドリ」に収録された楽曲。藍坊主の中でも屈指の名曲とファンの間で評価されることの多い、とても人気の高い曲の一つ。

かくいう筆者も藍坊主のファンで、シングルも全部持っているほど大好きなのですが、ジムノペディックは藍坊主の中でも3本の指に入る傑作だと思います。

 

 ただ、藍坊主の歴史というかサウンドの変化について、初見の方には説明しないとややこしい大きな変化があるので簡単に説明します。

 

 

 

深化する哲学世界

 

 

初期の藍坊主は一言でいうと、青春パンクを軸にしたストレートで男臭いロックをやっていました。この頃から作詞作曲を担当するのはhozzyこと佐々木健太(Vo.)と、藤森真一(Ba.)の二人が主ですが、二人の曲にはっきりした違いはありませんでした。

 

 

そこからメジャー2ndアルバム「ソーダ」をリリースするのですが、このアルバムの収録曲の一部から、hozzyこと佐々木健太(Vo.)の歌詞が難解で哲学的な内容に変化します。

アルバム中の「水に似た感情」という楽曲は、サウンドからも青春パンク期の面影がまったくないほど実験的で不思議な曲になっています。良曲。

 

そこからメジャー3rdアルバム「ハナミドリ」、4th「フォレストーン」、5th「ミズカネ」と、hozzyの哲学世界はどんどん深みを増していき、藤森真一は対照的にストレートで分かりやすい歌詞とサウンドを極めていきます。

hozzy氏はこの辺りから"エスペラント語"という言語を使用した曲名や歌詞を多用するようになり、完全に「何言ってんだこいつ」状態の曲もたまーにあります。

気になる人は"シータムン"で検索してみよう。

 

というように、中期から後期にかけて藍坊主というバンドの中で音楽の方向性が二極化するという珍しい現象が起きたのです。

ここが藍坊主の難解な部分であり、ものすごい大きな魅力だと思います。もちろん色んな意見があるだろうけど、一つのバンドでこなす音楽の幅が広いのは単純に実力とチームワークが優れているからできることですよね。

 

 

さて、ここからはようやくジムノペディックの本髄をしゃぶり尽くしていきたいと思います。

 

 

 

無機質な叫び

 

 

この曲のタイトル「ジムノペディック」という言葉はhozzyによる造語で、作曲家のエリック・サティの楽曲「ジムノペディ」が元となっています。この曲の歌詞にも"サティのピアノ曲"というフレーズが出てきますね。

 

このサティという作曲家の楽曲は、印象主義という現代音楽におけるジャンルみたいなものに属していて、印象主義っつうのは簡単に言うと静止画や風景画をイメージした音楽性で、無機質でリズムのない音楽みたいなことです。分かんない人はジムノペディを聴いてくれ。おしゃれなYouTuberとかがよく使ってるアレです。

 

要するに、このジムノペディックという楽曲が前提として、サティの楽曲のような無機質で静的な世界観を表現しているんですね。この時点で青春パンクのパの字も無いほど実験的な音楽なんですよね。暗いよ。曲が。単純に。

 

そしてここでも健在hozzy氏の哲学世界。ベースは情景描写や抽象的なイメージもありながら、明らかに他者に何かを訴える熱みたいなものは感じられますよね。

 

別に世界は何の変哲もないいつもの世界なんだけど、それが何かの拍子で不満に感じたり怖くなったりするような、何も違和感がないという違和感みたいなものを訴えかけているような気がするんですよね。

 

1サビ2サビの最後、「もう一度君に会いに"行く"」のではなく、「会いに"くる"」という言葉で締めているのも、何か哲学的な意味を感じる締め方でグッと来るものがあります。実に奥深い。藍坊主。

 

かといって曲が難解な訳ではなく、メロディーや展開はポップスとして誰もが耳にスッと入るキャッチーさがあって、別にクラシックとか印象なんちゃらとか何も分からなくても、何となくで感じられる冷たさとか体温の無さみたいなものが音越しに伝わってくる感覚がありますね。

 

藍坊主の音楽的構造はシンプルに見えてめちゃくちゃ奥深くて、単純にピアノやシンセの音数や配置もめちゃくちゃ凝ってて、高校生の頃に中期の藍坊主のアルバムのバンドスコアを見たことがあるんですが、後にも先にもロックバンドのドラムのフレーズで5連符が出てきたのは藍坊主だけです。誰が再現できんねんと。

 

そんな音楽的造詣に長けたメンバーだからこそ、パンクからポップスからプログレまで幅広い音楽性を一つのバンドとしてまとめ上げることができていると思います。

現に最近のライブでも初期のパンクナンバーをよく披露するし、ファンもそういう曲が来たら一気にパンクのノリに変わってモッシュが起きたりします。そういう意味では一番すごいのはファン。

 

 

 

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藍坊主というバンドを初めて知ってくれた方、初期から聴くか後期を聴くか、まずは好みだなと思った方から聴いてみてください。

初期は「鞄の中、心の中」、後期はアニメTIGER&BUNNYのエンディングにもなった「星のすみか」辺りが代表曲かと思います。

どちらも違った魅力があります。どう聴いても別バンドだけど。

 

 

 

今回はこの辺で。次回は「く」から始まる名曲を紹介します。

 

 

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