諂諛

音楽好きによる音楽好きの為の雑記。

しりとり名曲紹介 No.1 [REMINDER / ストレイテナー]

久し振りのブログ更新になりました。

 

単発記事はそこそこにあるんですが、ここ2週間ほどレコーディングをしていて、更新が空きましたがまだ飽きてないからな!

 

これからも地道にコツコツやっていきますので、よろしくお願いいたします。

 

 

***

 

というわけで、今日から新しく連載企画を始めたいと思います。やった!

タイトルの通り、邦楽オタクの僕が紹介したい名曲を、しりとりで繋いでいきながら一曲ずつ紹介していくという企画でございます。

 

単純に曲を紹介するだけでも良かったのですが、それだと踏ん切りがつかないというか、選択肢が多すぎてまごまごしてしまいそうだったのでこのような縛りプレイを楽しみながら続けていこうと思います。

 

目標は毎週水曜日に一曲ずつ紹介できたらいいなと思っています。あんまり期待しないでね。

 

記念すべき最初の一曲は、しりとりの「り」からスタートしましょう。

 

 

 

REMINDER / ストレイテナー

 

 

今年で結成20周年のバンド、ストレイテナーの2004年に発表された楽曲。

ミニアルバム「ROCK END ROLL」、アルバム「TITLE」そして後発のベストアルバムにも収録されていますね。

今年の10月に発売されたファン投票ベストアルバムには、ファン投票数1位で収録された、屈指の名曲というに相応しいナンバーです。

 

はい。そうですね。

 

僕がこの曲と出会ったのは中学2年生の頃だったと思うんですけど、1回目に聴いた時のジーンときた感覚は今でも覚えています。

ライブハウスやバンド仲間などから音楽的なルーツを聞かれたら間違いなくストレイテナーを挙げるほど、僕の中でストレイテナーは原点にして頂点。

 

ドラムを始めたきっかけはストレイテナーの「KILLER TUNE」のMVを見て俺にも頑張れば叩けるんじゃね?と思って動きを真似した所からなのです。

だから本当にストレイテナーとこの時出会っていなかったら人生変わっていたと思います。まあ音楽は好きだったから、きっとどこかのタイミングでは出会っているだろうけど。

 

ストレイテナーのいい所って、歌詞に力感がないというか、無理に伝えようとしないところがいいんですよね。

この曲は音楽に対する初期衝動のようなものをテーマにしているけれど、「あの時の衝動を忘れない~」とか歌うんじゃなくて、

「そこから何かが変わっていくだろう」というサビの1節で、勝手にそこに自己投影できる。曲の背景やドラマは自分で作れる。その優しさと信頼感が、ストレイテナーの魅力なんだと思います。

 

 

僕は今もバンドをやっている訳ですが、僕が中学の頃憧れて、そこから楽器を始めてバンドを始めるっていうストーリーが、まさにこのMVのストーリーそのままなんですよね。

いつかは僕も、このMVの最後のシーンのように、満員の観客の前でライブをしていたらいいなぁ。

なんていい話なんだろう。

 

自分勝手な思い出に浸ってしまいましたが、本当に名曲なので、知らない人は是非とも。聴いていただきたい。

 

長くなってしまいましたが、今回はこの辺で。

 

次回は「リマインダー」の「だ」から始まる曲だよ!お楽しみに!

 

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ドキドキ!バンド名 or 小説のタイトルクイズ

 

皆さん、最近ドキドキしてますか。

 

 

 

僕はこの間コインランドリーに洗濯しに行こうと思って、止むを得ずノーパンで向かってたら履いていたズボンがめちゃくちゃズレそうになってずっとドキドキしてました。

 

 

そんなドキドキを味わいたい皆さん、ようやくこの日が来ましたね。

 

 

 

 

今日はクイズをします。

 

はーいみんな教科書しまってー!

 

 

 

今日はタイトルにある通り、

その単語が「実在するバンドの名前」か、「実在する小説のタイトル」かを考えていただきます。

 

まあ最近に限ったことではないですが、「神様、僕は気付いてしまった」「雨のパレード」等、ぱっと見バンド名と分かりづらいバンドが多いのはよく言われています。

 

そこで、僕は気付いてしまった。

 

この文章めいていて単語めいている感じ、正に小説のタイトルの雰囲気と似ていると。

 

神様、僕は気付いてしまったよ。

 

 

 

というわけで早速問題に参りましょう。

 

 

 

 

問題

 

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上の画像の9つの単語は、バンド名と小説のタイトルが一緒くたになっています。

 

果たして、どれがバンド名で、どれが小説のタイトルでしょうか?

 

 

 

下にスクロールするとヒントと答えが出ます

 

 

 

 

 

ヒント: バンド名が4つ、小説のタイトルが5つ

 

 

 

 

 

 

えっ

 

 

 

もう答え見ちゃうんですか????

 

 

しょうがないなぁ〜

 

 

 

 

 

 

答え

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見にくくてごめん!

 

 

解説していきます。

左上から

 

午前四時

これは最近のバンドではなく、1980年代初頭に都内で活躍したバンドだそうです。元祖ゴゼヨ。

活動期間が短く、ライブ盤1枚しか発売されなかったバンドながら、評価は非常に高く現在もファンに支持されているバンドだそうですよ。

 

漂泊者のアリア

めちゃくちゃ最近のバンドっぽい名前をしていながら、実は直木賞受賞作。

古川薫さんの小説です。

これがバンド名じゃないと見破るコツは、「漂泊」という漢字を使えるほどバンドマンは頭が良くないと感ずる事。

 

妄想銀行

ショートショートのパイオニア星新一が出版した小説。

僕自身が星新一の大ファンなので、単純に入れたかっただけではありますが。

よくよく考えたらあんまりバンドっぽくはない。

 

裸虫

今東光による小説。"裸体"はバンド。

 

みるきーうぇい

ここでやっと出てきた最近のバンドです。

クイズ大好きで頭のいい人は、「みるきーうぇいなんてバンドっぽいからクイズにするからには小説なんだろう」と深読みしてくださったかもしれませんが、残念、普通にバンド名でした。

 

キアズマ

近藤史恵による小説。

先程述べたコツを活用すればこれも余裕で正解できるはず。

「キアズマ」とは生物学の用語らしいのですが、こんなインテリジェンスに溢れる言葉を、ただ奇を衒いたいだけの薄っぺらい知識しかないバンドマンが知るはずないのです。

 

エドガー・サリヴァン

大阪で活動中のバンド。村上春樹の小説っぽい名前。

 

豚乙女

こうやって並べられると猟奇小説のタイトルでありそうな名前ですが、実はavexからメジャーデビューしている実力派。

東方Projectのアレンジ楽曲、コミケでの出品などサブカル方面の活動中心にやってきたバンドだからなのか、普通のバンド好きへの認知がほぼゼロなのがもったいない。

 

小さいおうち

中島京子による小説。恐らく今回の小説の中では一番有名だと思います。知ってる人もいたのでは。

逆に知らない人にはバンド名にしか聴こえない不思議な名前。

 

 

さて、皆さんは何問正解できたでしょうか?

実はこの記事を出す前に、バンドマンの友達に同じ問題を出したところ、

全員5つ以上は正解できたので、6つ以上正解できたらかなりセンスありです。

全部知っていた、という猛者はまず居ないと思いますが、もし居ましたらご一報待ってます。

 

最後に、この「ドキドキ」シリーズは何回か開催する予定ですので、

クイズ好きの方はご一読よろしくお願いします。

今年、台風来すぎじゃね?台風ソングについて

どうも、落第です。

 

 

突然ですが、作詞作曲の経験がある方に質問!

”台風”をテーマに曲を作ったことがありますか?

 

 

今年は災害が次から次に起こって、色々と疲弊してしまった人もいるのではないでしょうか。

そんな時こそ歌にするのが善という物。そう教えられてきました。

 

 

 

歌のテーマが飽和してしまっている今、新たな視点からのリリックは非常に重宝される時代。文章に目新しさがあるのでSNSで拡散される。

Youtubeで右端に縦書きで歌詞を表示したMVをアップすれば再生数40万は固い。

 

そして念願のメジャーデビュー。

 

次のリード曲を作るも、悉くファンの期待を下回る。

 

メンバーとのすれ違い。解散。

 

 

どうでしょう。新たな視点で歌詞を書いてみるだけでこんなシンデレラストーリーが待っている。最高かよ。

 

 

 

 

という訳で今回は、この記事を読んでいるあなたがいつメジャーデビューしても大丈夫なように、台風に関する曲をいくつか紹介していきましょう。

 

 

 

 

1. くるり / 台風

 

https://itunes.apple.com/jp/album/%E5%8F%B0%E9%A2%A8/373521052?i=373521270

 

いきなりマニアックな曲を紹介する。ワイルドすぎる。

 

そもそも「台風」って曲があること自体知らない人もいるのではないでしょうか。僕のiTunesライブラリには3曲入ってました(→Pia-no-jaC←くるり環ROY)

 

この曲はくるりの4thシングル「街」カップリング曲なんですが、A面の街よりもポップで好きな曲です。というか街がクセの強すぎる曲だからポップに聴こえるだけなのか。

 

ただ肝心の歌詞に関しては、テーマはよくある感じの恋の話なんですよね。

 

恐らく幼少期に過ごしていた街で、青春時代には恋人と過ごした時代があって、それを回想しているという構成。

 

台風の空は何故か心地良かった

忘れないさ風の丘で赤い恋に手を振る 

 

幼い頃って特に多くの人が感じてたと思うのだけれど、台風ってなんかワクワクするし、ちょっと外に出てビュンビュン吹く風にあたると、案外心地良かったりする感覚、あの感じを歌詞にしている歌ってほとんどないですよね。

岸田繁の歌詞は時期によって変遷が激しいですが、こういう庶民的な感覚に沿った歌詞を書かせると本当に天才だと思いますね。

 

くるりカップリング曲は、2010年に「僕の住んでいた街」という2枚組のアルバムにほぼ全曲収められています。

個人的にはオリジナルアルバム聴くより聴きやすいと思うぐらい、意外と良曲多いのでお勧めです。「すけべな女の子」は本当に名曲。

 

毎度思うんですが、アルバムタイトルがわかりにくいですよね。カップリングコレクションとか付けてくれ。

 

2. キリンジ / 台風一過

 

https://itunes.apple.com/jp/album/%E5%8F%B0%E9%A2%A8%E4%B8%80%E9%81%8E/387861104?i=387861269

 

台風が去ったあと、ツイッターでは毎回「台風一過」というワードがトレンド入りしますよね。

 

キリンジは意外と僕の周りでは好きな人もいて、2013年までのいわゆる”兄弟キリンジ”は、後発のミュージシャンにも多大なる影響を与えました。

この曲は、そんな兄弟キリンジの最後の方の一曲。

 

聴いていただければ分かる通り、キリンジの中ではちょっと異色な曲なんですよね。

今思えば、弟・泰行の脱退後メンバーを5人追加した後の”KIRINJI”の作風に近いのかな。実際、6人体制で初めてのツアーでも披露されていました。

このBUOYANCYというアルバム自体が水をテーマに作られたアルバム(BUOYANCYは浮力という意味)で、全体的にハイファイなサウンドと開放的なサウンドスケープが特徴的な作品。

 

そんな中でも歌詞はやっぱり”節”健在といった感じ。

 

 

瓦が落ちてきて車の窓を割った

電線はちぎれてデタラメのダイアグラム

放課後の窓から吹きこぼれるハーモニー

郵便局員上着を脱いでいる 

この曲の作詞作曲は兄・高樹。後期キリンジはパッと見どっちの作詞か分からない。キリンジあるある~♪

 

先日の台風21号の後がまさにこんな感じでしたよね。変わり果てた街の中で人々は慌ただしく業務を再開している感じ。

あと時期設定も夏の暑い描写を細かく突いていて、流石。若者よ、キリンジに学ぶべきはこういう所だぞ。

 

余談ですが、私はキリンジで台風といえば、この曲よりも「雨は毛布のように」が思い浮かびます。

 

 

 

3. レミオロメン/ 電話

 

https://youtu.be/bREObnF3hKE

 

一応この記事を書き始める前に、この台風ソングまとめ記事的な物が既出かどうか検索してみたら、何個かあったんですが、この曲について言及している記事が全くなかったので、この記事を作りました。僕の中では「台風ソングといえばコレ!」と言ってもいいぐらい大事な曲なのです。

 

 

この曲はレミオロメンのメジャーデビュー曲で、何年後かに爆発的ヒットを生むベストアルバム「レミオベスト」にも収録されたので、知っている人は多いんじゃないでしょうか。

私もレミオロメンは世代ドンピシャで、当時レミオベストも持っていました。クラスの友達も何人か持っていました。

当時私が、テレ朝のMUSIC STATIONという音楽番組にゲロ嵌りしていた時、「メジャーデビュー曲特集」みたいなスペシャル番組があって、その中でこの曲が一瞬流れたんですね。

その時からこの曲が聞きたくてしょうがなくて、当時レミオベストはこの「電話」が聞きたくて買ってもらった覚えがあります。

 

 

この曲の何がすごいって、イントロ。イントロにすべてが集約されている。

 

コード進行的には、Emaj7→ Em6というループ。このEm6という和音が、このイントロ独特の不穏な感じを引き出すコード感で、ポップスではほとんど使われないコードなんですね(Em6に限らず、6thや13thを重ねる和音全般に言える)。

実際このループも弾き方によっちゃホラーBGMに使えそうなぐらい不気味。

 

Wikipediaを見ると、この曲からプロデューサーに小林武史が携わっていたそうで、このイントロもコバタケの手腕による物なのか、原曲のアレンジによる物なのか。分からないが、いずれにせよ名曲。

(ちなみに、小林武史さんは、Mr.ChildrenYEN TOWN BAND等のサウンドアレンジ等を手掛けるプロデューサー。ミスチルのプロデュースをして一気に名前が売れ、その後レミオロメンlego big morlなど若手バンドのプロデュースを手掛けた人物。大袈裟すぎるストリングスや大衆性を意識しまくったアレンジを施した結果、様々なロックバンドを犠牲にしてきた。)

 

 

話が長くなったが、ようやく歌詞に触れていきます。

曲のテーマは、「遠距離恋愛の男女」。分かりやすい。

歌いだしからも分かるように、夏の暑い日に彼女の事を心配する彼氏の歌。何とも切ない。

肝心の台風に関する描写ですが、2コーラス目から始まります。

 

空梅雨の割には早い台風

そっちもそうだろ? 嫌な天気さ

ちょっぴり寂しくもなるね 

風強く 窓が揺れる 受話器でつながって寝るまで話そうよ 

 

このフレーズだけでもノーベル文学賞とれる。とれない。

 

遠距離恋愛って、まあ遠距離だとはいえ恋は成就しているわけで、幸せな感情もある程度あるはずなのに、この曲、暗すぎやしませんか。

この曲では、若さゆえの「この遠距離ずっと続けられるの...?」的な漠然とした不安みたいなのがサウンドによって表現されていて、歌詞が明るくタフなだけに余計切ない。

 

 

言っちゃ悪いけど、このカップル、多分この後別れる。

 

 

 

 

 

3. 松任谷由実 / TYPHOON

 

https://itunes.apple.com/jp/album/typhoon/1436012984?i=1436012996

 

先日、iTunesapple musicを始めとする主要音楽配信サービスでの配信が解禁され、話題を呼んでいるユーミン

私も恥ずかしながらアルバムを持っていなかったので、これは本当に嬉しかった。

ただ424曲は多いっすよ。まあ聞くけども。

 

さて、この曲は1983年に発表されたアルバム「VOYAGER」に収録されている楽曲です。

実はさっきのレミオロメンの電話と対象的な描写になっていて、個人的には合わせて紹介したかった曲です。

 

歌詞を見ていきましょう。

 

 

風の音で目覚めた夜明けは薄明り

あなたの肩にかけるシーツ

そっと腕をのばしてラジオをつけましょうか

もうそこまで来たタイフーン 

 

場面は正に台風の朝。そして主人公は女性で、恋人と同棲していますね。このこの!

まあユーミンの歌詞は何となくフィクションっぽくは書いているから多分実話ではないですよね。正隆どうなんだ。

 

 

 あなたがお茶を飲んでさよならを云う頃は

この部屋もひどい雨の中

ちっぽけな町じゅうが止まってしまえばいい

今日はどこへも行かせないわ

 

 

メンヘラにしか見えない。

 

 

やっぱり台風といえば、「どこにも行けない」という事実があって、さっきのレミオロメンユーミンも、共通して描かれているのはその身動きのとれないという構図。

それが離れている恋人、同じ部屋にいる恋人という明確な違いがあって面白いですよね。

 

外は台風の中、恋人を独り占めしている幸福感に浸る女性の歌。

ただやっぱり、ユーミンの歌どれもに共通することではありますが、なんか幸せそうじゃない感じ、無表情なんですよね。この女性。なんとも言えない温度感の曲。

 

このVOYAGERというアルバムは、ファンの間でもべらぼうに評価が高い傑作ですので是非聴いてみてほしいです。

 

 

さて、最後にはなりますが、僕が知る中で最も人々の心情をリアルに描いた、台風ソングの最高傑作を紹介して終わりにしたいと思います。

 

 

 

 

5. 岡崎体育 / まわせPDCAサイクル

 

https://itunes.apple.com/jp/album/%E3%81%BE%E3%82%8F%E3%81%9Bpdca%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AB/1235498272?i=1235499072

 

 

 「おいマジか、夕方から台風来るやん!

 頼む、電車動いてくれ!家帰らせてくれ!(切実)」

 

 

諂諛

お初にお目にかかります。

 

落第という名前でTwitterやらバンドやら貪っている人間です。

 

これから主に音楽の話を更新していきたいと思っています。

 

めちゃくちゃディープな、ディープなディープな音楽記事を書くのが夢だったので、今からワクワクしています。よろしくね。

 

 

次の記事からちゃんとスタートということで、第0回はこんなところで、、

 

 

 

どうぞ、よろしくお願いします。