ドキドキ!どれだけ知ってる?邦楽ロックバンドのボーカルの名前だけでバンド名当てクイズ【全部分かれば邦楽マニア】
皆さんドキドキしてますか。
ご無沙汰しております。ドキドキクイズ記事の第2弾になります。
この記事は、邦楽とロックバンドとクイズが大好きな筆者が、邦楽に関するクイズを出して遊ぼうというものです。
前回の「バンド名 or 小説クイズ」は分からないものが殆どだったと思いますが、今回は指向を少し変えて、いわゆる検定方式に近いです。
つまり「何問分かるかで音楽に詳しいレベルの指標が分かる」クイズになっています。
実に画期的。問題が作りやすい。
今回検定するのは、「邦楽ロックバンドのボーカル、ギターボーカルの名前だけを見てバンド名を当てる」というものです。
例えばRADWIMPS→野田洋次郎、クリープハイプ→尾崎世界観のように、
バンドの知名度とフロントマンの知名度がほぼ一緒のバンドも多い中、バンド名は誰もが知っていてもフロントマンの名前はあまり知られていないバンドもいるなと思いまして。
なので今回出題するバンドは、多分すべて一度は聞いたことはある程度の有名なバンド名ばかりです。
此処大事。僕だってクイズの楽しませ方ぐらいは分かっていますので。
いきなり「上邨辰馬」とか出しといて「残念~正解はwooderd chiarieでした~」みたいなこと言い出したらぶん殴られても仕方ないですよね。
勿論そのバンドのファンであれば「こんなの難しくないよぉ!なんで問題にされてるんですかぁ!」と思うかもしれませんが、少なくとも僕は最後の問題のバンドはマジで調べるまで知りませんでした。
すべて分かる人は本物の邦楽オタクだと思うので大いに自慢しましょう。レッツトライ!
問題
問題. これらのボーカル、ギターボーカルの方々がフロントマンを務めているロックバンドの名前を答えよ。
①谷口鮪
②山口一郎
③後藤正文
④宮﨑朝子
⑤斉藤宏介
⑥飯田瑞規
⑦氏原ワタル
⑧山口隆
⑨米田貴紀
難易度順に並んでいます。789辺りは恐らくバンド知名度との知名度格差が50%ぐらいはあるんじゃないかという難問です。
ヒント:⑦は現在活動休止中のバンドです。
ヒント:⑧は2005年にヒット曲を出したスリーピースバンドです。
ヒント:⑨は2016年にメジャーデビューした、京都のバンドです。
さぁ、もうちょい下に答えを書いていきますよ。
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答え
左から古賀隼斗(Gt.)、飯田祐馬(Ba.)、谷口鮪(Gt./Vo.)、小泉貴裕(Dr.)。
知名度格差ほぼゼロですね。やっぱり名前に特徴があるとグッと覚えやすくなりますね。
まさかこの辺で躓いてないでしょうね。。??
左から江島啓一(Dr.)、岩寺基晴(Gt.)、山口一郎(Gt./Vo.)、草刈愛美(Ba.)、岡崎英美(Key.)。
こちらもよく知られた名前ですね。
ちなみに一般的な競技クイズでも「2005年に山口一郎を中心に結成された、・・・」という問題文でクイズとして出ることがあります。
一般的にも知られている名前ということでしょう。
左から伊地知潔(Dr.)、後藤正文(Gt./Vo.)、山田貴洋(Ba.)、喜多建介(Gt.)。
ご存知ゴッチさん。まあこの辺から知らない人がいても不思議ではないかもしれませんね。
左から松岡彩(Ba.)、宮﨑朝子(Gt./Vo.)、吉川美冴貴(Dr.)。
恐らくライトなファンは分からない領域に入ったと思います。
左から田淵智也(Ba.)、斉藤宏介(Gt./Vo.)、鈴木貴雄(Dr.)。
これだけ分かった人もいるかもしれない。なぜならイケメンだから。
左から久野洋平(Dr.)、飯田瑞規(Gt./Vo.)、辻友貴(Gt.)、三島想平(Ba.)。
個人的にはこの辺はそこそこ難問だと思います。ちなみに「いいだみずき」と読み、男性では少し珍しい名前ですね。
⑦DOES
左から赤塚ヤスシ(Ba.)、氏原ワタル(Gt./Vo.)、森田ケーサク(Dr.)。
学生コピーバンドの金字塔。もしかして若い人は知らないかもしれませんね。
この名前を見る機会といえばカラオケでDOESを歌う時に作詞作曲のクレジットで出るときぐらいなので、それを覚えていれば分かる問題でしたね。
我ながら鬼畜。
左から木内泰史(Dr.)、山口隆(Gt./Vo.)、近藤洋一(Ba.)。
実は今回の記事を作るきっかけとなったのが、サンボマスターについて調べていた時でした。
テレビなどでも「サンボマスターのボーカル」というワードは面白ワード的扱いでよく出ますが、その人の名前が出ることはないので知名度格差がかなりある名前だと思っています。
どうでもいいけどドラムの方が一番ドラム顔じゃないですよね。
左から西田一紀(Gt.)、米田貴紀(Gt./Vo.)、マイケル(Ba.)、鈴鹿秋斗(Dr.)。
最終問題は、あくまで僕の調査ですが、バンド名とボーカルの方の知名度格差1位のバンドです。
夜ダンのファン以外でこの問題が分かった方はかなりの邦楽オタク。もしかしてインタビュアーとか、ライターの方ですか?
僕もライブではよく見るので、鈴鹿さんの名前は知っていたんですけどね。
やっぱり夜ダンは硬派なバンドなので、アイドル売りしてない良いバンドということでしょうね。
***
さて、皆さんは何問分かったでしょうか。コメント等で教えてくれると僕も楽しめるので、是非コメント下さいね。
実は他にもバンドとボーカルの知名度格差が広いバンドがありますので、好評であれば第2弾もやろうかなと思っています。お楽しみに。
やっぱりクイズって楽しいですね。
しりとり名曲紹介 No.9 [よい朝を、いとしいひと / plenty]
最近めっきり寒くなって、この文章を打ち込む手も冷えきっています。
ちょうどこの時期、今住んでいる家に引っ越したのですが、ガスの設備が弱くてシャワーを浴びていると定期的に真水が10秒ぐらい流れます。
皆様くれぐれも風邪には気を付けてくださいね。
クシュン。
概要
・邦楽オタクの僕が、人生で特に影響を受けた楽曲、音楽ファンなら絶対に聴くべき往年の名曲、時代と共に完全に忘れられつつある超・隠れた名曲を紹介するコーナーです。
・その名の通り紹介する楽曲の名前を、しりとりで繋いでいくというマゾ縛りとなっています。
・基本的にアーティストの被りは無し、「ん」で終わる曲は1つ前の文字を繋いで続行します。
(例)にんじゃりばんばん → 「ば」から始まる曲を次回紹介。
よい朝を、いとしいひと / plenty
2004年に茨城県にて前身バンド結成、2008年にインディーズデビューしたのち、2017年に解散。
メジャーレーベルに行かず、最後までインディーズでの活動だったにも関わらず未だ若い世代を中心に絶大な人気を誇るスリーピース(たまにツーピース)バンドです。
読者の皆様にも好きな方は多いのではないでしょうか。
筆者はこのバンドの初期からのファンで、ラストツアー「拝啓。皆さま」高松公演を観に行きました。
ってか、解散驚いたよね。今更だけど。
かと言ってただ解散を惜しむような記事は書きたくないので、いつも通り曲の魅力とplentyのすごさについてぶつぶつ語りたいと思います。
***
音楽性の変化
もともとplentyといえば、「ボクのために歌う吟」や「東京」に代表されるように、10代後半辺りの大人にも子供にもなれない微妙な時期の不安や怒りを、繊細で少年のような江沼くんの美声で歌いあげる事によって、世のネクラ中高生たちに爆発的な共感を生んだ、いわば陰キャ界のキリストのような存在でした。
そしてドラムの吉岡さんの脱退、1stフルアルバム「plenty」発売があり、その後の曲にも少しずつ変化が出てきます。
2nd フルアルバム「this」からはストリングスや民族楽器などのサウンドを取り入れて、楽曲も以前のシンプルなギターロックから遠ざかっていきます。
そしてplenty最大の転機、新ドラムス中村一太さんの加入。
あの伝説のバンドthe cabsのドラマー、あの神が招かれたのだ。
それからのplentyは、純粋に音楽を作るのを楽しむように、アンサンブル特化型の骨太な楽曲がどんどん生まれていきます。
そんな中シングルで発売された、この曲。「よい朝を、いとしいひと」。
改めて聴くと、本当に変な曲。本人もよく言っていますが、今までのplentyどころかロックバンドの中でもこんな曲聴いたことないです。こんな曲できるの井上陽水ぐらいじゃないでしょうか。
ただ、当時聴いた時から僕を含め友達のplenty好きの間でも「今回のplentyの新曲ヤバない?」と話題にあがるぐらい好きな曲でした。
実際この曲から戻ってきたっていう初期のファンも少なくないんではないですかね。
ドラムがすげぇ
この曲の肝は何といってもドラム。神がついに本気を出したかと。当時の僕は喜んだよ。
こんなリズムの取りづらい曲に、まずドラムフレーズを付けるのすら困難なレベルなのに、キャッチーさが上回っちゃってる。ドラムの方が耳に残る。
これですよ。the cabsの後ろで給食をずっと食べてる子供みたいな顔でずっとドラム叩いてただけの事はある。
かと言って楽曲がキャッチーじゃないかというとそうではなくて、メロディーがちゃんとAメロからサビまで作りこまれています。
何ならこの曲、歌メロはもちろんイントロのギターも、ベースもピアノも全部がキャッチー。それぞれ拍の取り方も違うのに綺麗に噛みあっているんですよね。
個人的には邦楽の中でもかなり「器用な曲」として上位に入るんじゃないかと思うレベル。
あと、歌詞もこの辺りから変化していった気がしていて、この後に出たアルバム「いのちのかたち」以降の楽曲では、ほぼ暗い歌詞が歌われていないんですね。
これが数年前まで「怖くてぇ怖くてさぁぁぁぁぁ」と歌っていた人と同じ人なんですね。
人って変わるものなんですよ。
***
plentyは解散してしまいましたが、現在はボーカル江沼さんのソロ活動も始まっています。
バンド自身が曲の方向性を変えていったのと同じで、バンドという形が変わっても江沼さんの表現である事にはずっと変わりないはずなので、解散を嘆くよりも今は新しい活動に期待するのみでしょうね。
今回はこの辺で。次回は「と」から始まる名曲を紹介していきます。
しりとり名曲紹介 No.8 [Telecastic fake show / 凛として時雨]
新年明けましておめでとうございます。
今年も決して背伸びをする事なく、1人でも見て下さる方がいる限り、更新していこうと思います。
2019年1発目のしりとり名曲紹介は、邦楽ロック史上最もクセのある曲といっても過言ではないあの曲。
久々に聴き直してみたら、本当に頭がおかしいと思いました。
概要
・邦楽オタクの僕が、人生で特に影響を受けた楽曲、音楽ファンなら絶対に聴くべき往年の名曲、時代と共に完全に忘れられつつある超・隠れた名曲を紹介するコーナーです。
・その名の通り紹介する楽曲の名前を、しりとりで繋いでいくというマゾ縛りとなっています。
・基本的にアーティストの被りは無し、「ん」で終わる曲は1つ前の文字を繋いで続行します。
(例)にんじゃりばんばん → 「ば」から始まる曲を次回紹介。
Telecastic fake show / 凛として時雨
2002年に埼玉で結成したスリーピースロックバンド。
2004年にピエール中野が加入して以降は、1度もメンバーチェンジを行わず現在も活動しています。
この楽曲は、2008年に自主レーベル「中野レコーズ」からリリースされ、メジャー1stアルバム「just a moment」に収録されました。
(筆者はこのリサーチをするまで、Telecastic fake showもメジャーからのリリースだと勘違いしていました。
この曲で凛として時雨の名前がドンと知名度を上げたので、まだインディーズだったとは驚き。)
凛として時雨といえば00’年代の邦楽ロックバンドの筆頭で、9mm parabellum bulletやハヌマーン等と共に支持されてきたバンドの1つ。
前回の記事でも登場したワード「ロキノン系」というジャンルを語る上では欠かせないバンドの1つで、僕も当時から大好きで、べらぼうに聴き倒していました。
時雨を知っている方、もしくは好きな方は納得していただけると思うのですが、僕は時雨の良さを理路整然と皆様に説明できる気がしないので、ここからはIQを30ぐらいに下げて話したいと思います。
演奏力がやべぇ
もうみんな知ってると思うけど、凛として時雨の演奏はマジでやべぇのです。
このやべぇには幾つか意味があって、単純にレベルの高さも勿論ありますが、実は更にやべぇポイントがあって、
どのパートも、中級者以上のレベルだと頑張ればコピーできる所。
勿論初心者から見れば「できる訳ねぇだろ!」と思うかもしれませんが、以外と曲構成さえ覚えてしまえば難しいレベルではないのです。
その証拠に、当時ニコニコ動画やYoutubeでは凛として時雨の弾いてみた叩いてみた動画が鬼のようにあがっていて、当時のプレイヤー達の中では「時雨を弾けるか否かでプレイヤーのレベルが分かる」ぐらいの認識。
僕も中学か高校の時には、このTelecastic fake showのドラムを猛練習して、なんとか8割程度は叩けるようになりました。
凛として時雨は、この絶妙な難易度設定を作るのが異常にうまく、どれもある程度の器用さを求められながらも、海外ミュージシャンのような最初から無理ゲーみたいなテクニックを要さない範囲に留めています。
あと、
メロディーセンスがやべぇ
ここまで説明してきて、「あれ、そういえばこんなに演奏ひねくれていて声も癖ありすぎるし、大衆にウケる要素あんまり無くない。。??ここはどこ??ワタシはダレ??」状態になったのでもう一度聞きなおしてみたところ、とても大事な事を忘れていました。
このバンド、延いてはTK(ボーカルギター)の作曲センスはマジボコやべぇんです。
むしろそれが無ければ、このバンドがアニメタイアップなど多数起用されたり、Mステスーパーライブに出演することも恐らく無かったと思います。
やっぱりJ-POPリスナーはいつの時代も歌メロのキャッチーさ、切なさを求めていて、僕はそのアンテナが幼い頃からフル勃起状態だったので歌メロの重要性を日頃から是正し続けていますが、凛として時雨を初めて聴いた時も(このTelecastic fake showが初めて聴いた楽曲でした)、やっぱり声のクセは感じたものの、それ以上に歌いだしの「君の自由にもう飽きて」のキャッチーさに一瞬で惹かれる物がありました。
他の楽曲や、TKのソロ作品もどれをとっても歌メロやギターリフのキャッチーさが際立っていて、すごい。
個人的に時雨の楽曲だと「illusion is mine」という曲がまさにグッドメロディーの最高峰。知らない方は聴いてみてね。
正直バンドとして楽曲を作る上では、曲構成を複雑にしようと思えばどこまでも複雑にできちゃうわけで、それを突き詰めていくとマスロックとかDjentに派生していくと思うんですけど、なかなか多くのファンを掴むのが難しかったり、頭がハゲたりしがちなんですね。
そう考えると、凛として時雨が持つ複雑さとキャッチーさのバランス感覚は、日本のロック好きな若者の耳にジャストフィットちゃんだと思うんです。
ちなみに凛として時雨の作品の多くはTKが持つプライベートスタジオで録音しており、録音からミキシングにマスタリングまでしているそう。天才。
まあそれ以外のやべぇポイントは聴けば分かるし、恐らくここまで見てくださっている方は知ってると思うのでわざわざ語らないでおきます。
あ、レコーディングが1発録りなのもやべぇね。
***
今回はこの辺で!次回は「よ」から始まる名曲を紹介します。
しりとり名曲紹介 No.7 [鉄風、鋭くなって / NUMBER GIRL]
うっひょー!今回はナンバーガールの記事を書きます。
どちらかというと今回は、ナンバーガールをあまり知らない、興味はあるけど聴きこんではいないぐらいの方に向けて書きました。
とはいえ本当に好きなバンドなので、それなりにギュッと詰め込みました。カロリー高めです。
概要
・邦楽オタクの僕が、人生で特に影響を受けた楽曲、音楽ファンなら絶対に聴くべき往年の名曲、時代と共に完全に忘れられつつある超・隠れた名曲を紹介するコーナーです。
・その名の通り紹介する楽曲の名前を、しりとりで繋いでいくというマゾ縛りとなっています。
・基本的にアーティストの被りは無し、「ん」で終わる曲は1つ前の文字を繋いで続行します。
(例)にんじゃりばんばん → 「ば」から始まる曲を次回紹介。
鉄風、鋭くなって / NUMBER GIRL
1995年に福岡で結成、2002年に解散したバンド、NUMBER GIRL。
この楽曲は2000年にリリースされました。オリジナルアルバムには未収録の楽曲ですね。
まぁこのバンドは言わずもがな、伝説のバンドですよね。おそらく僕よりも好きな方も多いでしょう。
だから困ってます。ガチ勢には敵わない。
なので、せめてもの抵抗で透明少女じゃなくてこっちを紹介してみようと思います。
ナンバーガールは僕も中学の時から大好きなバンドで、ストレイテナーやACIDMANなどの00年代前半のバンドを聴いていた時期に知ったバンドの一つでした。
リアルタイムで追いかけていた人たちが羨ましい。
ナンバーガールって、どうして皆大好きなの?
簡単な時系列で解説すると、90年代のロックバンドやライブハウスシーンで存在していた大きな二つの流れがあって、
1つは「Hi-STANDARD」「HUSKING BEE」等のメロコア系。
もう1つが「NUMBER GIRL」「SUPERCAR」などのオルタナ寄り系。
後者のバンドは後にROCKIN'ON JAPANという人気音楽雑誌で激プッシュされ、同時期にくるりや中村一義らがこの雑誌で取り扱われたため、これらのアーティストはほぼ同じファン層がつくようになります。
これらのバンドを俗に「ロキノン系」と呼ぶようになります。
後のストレイテナーやACIDMAN、もうちょっと後だと椿屋四重奏や凛として時雨など、まあこの辺のギターロックはだいたいロキノン系です。
そして2010年に入り、SEKAI NO OWARIやKANA-BOONなど、ポップス好きの若者層をも取り入れるロックが流行し、次第にロキノン系という言葉も絶滅していきましたとさ。エレカシエレカシ。
本題に戻ります。
ナンバーガールがすごいと言われる大きな要因といえば、ボーカル向井秀徳の持つ独特の空気感と、それを忠実に守りつつ要所要所でぶっこわしてくる演奏隊の面々。
もともと福岡で別々に活動していて、一番うまかった人たちが集まって組んだバンドだけあって、当時の日本ではありえない演奏レベルだったそう。
サウンドも当時の邦楽の流れからすると、めちゃくちゃ肉体的で硬派な音作りが人気の理由でもあったんですね。
ドラムの音に関しては、もう突飛すぎて後発のバンドで真似した人がいないレベルのザックザクの音ですね。スネアだけで一瞬でナンバガと分かる音。
正直筆者も世代ではなくて、先にRADWIMPSとか聴いてしまったピーポーなので、このバンドのもたらした衝撃と同じものを浴びたわけではありません。
それでも伝わるこのバンドの凄さ、魅力といえば、もちろんフロントマン向井秀徳という妖怪ですよね。
何ギター持たずに仁王立ちしてんねん
このMVって、僕の記憶だとナンバーガールで初めてちゃんと演奏シーンがあるMVだったと思うんですけど、
明らかに普通の人間じゃないのがいますよね。奥の方に。
本当はめちゃくちゃ難しいアルペジオのバッキングを弾いているのに、それを一切放棄して無表情で歌うだけという。
これで撮影当日ギターを忘れてたとかいうオチだったら超面白いですよね。
秀徳のすごいところは、この曲のこのMVだけこういう演技をしてるんじゃなくて、全部コレ。
ライブのMCから歌い方から、普段の姿勢の良さから、もうこういう人間を生きているからすごい。嘘がない。
ナンバーガールの代表曲「NUM-AMI-DABUTZ」という曲のMVも、やっていることは一緒だし、何なら多分歌ってない。何もしてない。
なのにそれがカッコいい。自分で書いてて本気でこの人どうかしてると思っている。
漫画のキャラクターとかで、主人公のサイドにいる「クールで変わり者オーラ全開のキャラ」みたいなのっているじゃないですか。
僕は主人公よりもそういうキャラに惹かれる癖があって、それが今の僕の音楽の嗜好を形作っているところがあって、
向井秀徳という人間はまさにそのキャラに惹かれた人のうちの一人。
僕らのようなひねくれた中二病センスを持った人間にとってのヒーローのような存在であると思っています。
まとめると、ナンバーガールが何故評価されるのか、それは向井秀徳という人間のカリスマ性と、当時にはなかった「冷静さ」を前面に押し出したパフォーマンス。
そして、田淵ひさ子のおっぱい。
以上です。
今回はこの辺で。次回はまた「て」から始まる曲ですね。
次回はナンバーガールからも影響を受けた「あのバンド」の曲を紹介します。
しりとり名曲紹介 No.6 [涙の成分について / セツナブルースター]
前回のしりとり名曲紹介は長々と書きすぎて1日公開を遅らせてしまったので、今回はなるべくさっぱりと終わらせようと思います。
概要
・邦楽オタクの僕が、人生で特に影響を受けた楽曲、音楽ファンなら絶対に聴くべき往年の名曲、時代と共に完全に忘れられつつある超・隠れた名曲を紹介するコーナーです。
・その名の通り紹介する楽曲の名前を、しりとりで繋いでいくというマゾ縛りとなっています。
・基本的にアーティストの被りは無し、「ん」で終わる曲は1つ前の文字を繋いで続行します。
(例)にんじゃりばんばん → 「ば」から始まる曲を次回紹介。
涙の成分について / セツナブルースター
1998年結成、2002年にメジャーデビューしたスリーピースバンド、セツナブルースター。
この曲は2004年にリリースされた楽曲で、このシングルが出た4年後に解散してしまったので、現時点での最後の作品になっています。
この曲に出会ったのは中学生の時だったと思うのですが、なんとなくセツナブルースターという名前の響きから、サクラメリーメンとかカラーボトルのような爽やかポップス寄りのバンドだと思って聴いたのを覚えています。
なに、現実はそう甘くはないぞよ。
と言わんばかりの、えげつなく切ない曲。
セツナは他の曲もほぼこんな感じのバラード曲が多いので、あんまり連続で何曲も聴くと死にます。
比喩じゃないです。
比喩です。
この絞り出すようなボーカルの声も、決して冴えてる訳じゃないビジュアルも、ちょっと低予算感のあるMVも相まって、これ以上ない切なさを醸し出していて、最初聴いた時は、正直あまり好きになれませんでした。
テレフォンズでお口直ししました。ごめんなさい。
しかしそれから何年後か、ふと思い出してこの曲を聴いてみたら、ものすごく良い。いいぞこれ。
なんというか、年を重ねて大人になるにつれて、少年だった頃を思い返した時の切なさとか懐かしさって増していくもので、
このサビの3部コーラスが入る瞬間に、何とも言えないノスタルジーを感じるような。
よく「死にたくなる」と形容されるあの感情。僕はあんまり好きな形容ではなくて、個人的には「戻りたくなる」感覚に近い気がしていて。
とにかくエモい。どエモいんですよ。
ドナドナに匹敵するんですよ。保育園でお迎えを待ってる時の気持ち。
ずっと幸せな時間しか過ごしていない人間なんて一人もいないわけで、誰もが何年かに一度本当に辛い時期とか大きな失敗があると思っていて、たまに寝る前に思い出して「ぼく寂しすぎると死んじゃうぴょん。。。」とベッドを抱きしめることってあるじゃないですか。
セツナの曲はそんな僕に剛速球のD#mをぶつけてくる。
ほんで多分半音下げチューニングなんだろうけどこのバンド、キーD#mもんすぉい多用してるんですよ。バンプオブチキンもびっくりするレベル。
そうは言っても、やっぱり暗いだけではいい音楽にはならないわけで。セツナの楽曲は本当に作りこまれているんですよね。
ギターベースドラムいずれかの楽器をやったことがある人なら聴いて分かると思いますが、どれも変わった弾き方していて、コピーするのめちゃくちゃ難しいんです。
特にギターに関しては、弾きながら歌えるレベルじゃないし、リズム隊もコーラスしながらクソ変なフレーズ持ってくるし、曲構成も一筋縄ではいかない聴いていて飽きない構成。
何気ないところに作曲センスがめちゃくちゃ光ってるバンドなんですねぇ。
セツナブルースターは2008年に解散、邦楽ロック好きの間では伝説のバンドと語られていましたが、今年再結成を果たしライブもやっています。
できることなら、また彼らが新しい楽曲を作ってくれることを願っています。
今回はこの辺で。次回は「て」から始まる名曲を紹介します。
しりとり名曲紹介 No.5 [トラベルプランナー / ハヌマーン]
正直今回の記事は謎のプレッシャーを感じている。
ファンが多いだけに変にレベルの高い評論をしないといけない気がします。
なので、先に言っとくと今回もべた褒めして終わりです!Fxxk!!!
概要
・邦楽オタクの僕が、人生で特に影響を受けた楽曲、音楽ファンなら絶対に聴くべき往年の名曲、時代と共に完全に忘れられつつある超・隠れた名曲を紹介するコーナーです。
・その名の通り紹介する楽曲の名前を、しりとりで繋いでいくというマゾ縛りとなっています。
・基本的にアーティストの被りは無し、「ん」で終わる曲は1つ前の文字を繋いで続行します。
(例)にんじゃりばんばん → 「ば」から始まる曲を次回紹介。
トラベルプランナー / ハヌマーン
2004年結成、2012年に解散し、全国流通盤はフルアルバム1枚とミニアルバム2枚と非常に少ない活動ながら、音楽ファンから未だに評価され続けているハヌマーン。
この楽曲は1stフルアルバムWorld’s System Kitchenに収録されています。
イントロからもう他人に弾かせる気の無いアルペジオのリフ。兄さんそれ32分音符入ってますって!
これを弾きながら歌うとか多分本人も無理でしょう。マジでスリーピースを終わらせようとしてる。
そして歌詞の冒頭から見ていくと、
アラーム音 固定パターン1に 感情まで支配される朝は
血でも魂でも 何でも売っ払って たった一秒でも長く眠りたい
前半に畳み掛けるな。
ラスサビの1フレーズ
明かりもテレビも点けたまんまで疲れて眠ってしまった
行けもしない旅行の計画を浮かべながら
こんなん一人でライブ帰りとかに聴いたら染みない訳がないでしょう。
邦楽においての歌詞の大きな要素に「共感できる」とか「感情移入できる」というポイントで評価されることが多いですが、ハヌマーンはまさに音楽ぐらいしか趣味の無いオタク層にバッチリ刺さる歌詞を作っていて、それが、音楽ファンから評価される理由になっています。
他の曲ももちろんどれも素晴らしい歌詞ばかりなんだけど、トラベルプランナーに関しては、「あぁー分かる分かる!」なんて生易しい感情じゃない、もうどっから俺のこと監視してたんですか!と唸りたくなる。
だから、やってる事はほぼ西野カナと同じだと思っています。
ターゲットが女子から音楽オタクに変わっただけで、僕らもまんまと「夜中に聴くハヌマーンは本当に染みる。。」とかツイッターで呟いてしまうのです。本当は聴いてもいないのに。
やっぱり音楽にのめりこむ人たちって、人生のどこかで正規のレールに乗り切れずに躓いてしまったような人たちの集まりなので、どこか「正しい人」への抵抗があったり嫉妬もあったりして、基本的には劣等感を抱いて生きているんですね。
山田亮一はそんな人間性を、もうこれでもかというほど上手に、器用な言葉の使いまわしで表現している。
だから僕らはそれに共感するし、ハヌマーンの音楽を肯定することによって、自分の存在を肯定できている錯覚に陥る。
ハヌマーンを語っている自分に酔えるのです。
さぁ今日は語りますよ。
邦楽ロック00年代の終焉
このアルバムが出たのが2009年なんですが、この時期の邦楽ロック界隈の流行が
・クールで無表情な佇まい
・高い演奏力、変則拍子の多用
・暗い歌詞
という、昨今の流行にはまったく無い要素ばかりだったのですが、本当に当時はこういうバンドが多かった。
ハヌマーンもまさにこれらの要素をすべて含んでいると思うのですが、さっきの三要素を△のグラフにして表すならば、ハヌマーンは全部が突き抜けていた。
めちゃくちゃ大袈裟に聞こえるかもしれないが、彼らはこの邦楽ロックの流行を終わらせたバンドなんじゃないかと思っていて。
例えば今の流行を見れば、全体的に明るい踊れるサウンド、シンガロングやハンドクラップなど観客と一体になるセクションの多用、意味よりも語感や語呂に重きを置いた歌詞などの要素がありますが、これらの要素を完璧に含んでいて、かつ今までにないぐらいのクオリティやスター性を持ったバンドが現れたとすると、もう後発のバンドはそのバンドに太刀打ちできずに他の方向性から攻めるしかなくなるんです。
2010年ごろのハヌマーンは、まさにそんな感じでした。事実それ以降で、演奏技術や難解さを売りにしたバンドはほとんど出てこなかった。強いていうならthe cabsぐらいかな。
2010年ごろ、その流行の流れを変えたのがSEKAI NO OWARIや神聖かまってちゃん等だったはず。その頃からYouTubeと音楽の親和性がどんどん高まってきて、音楽における映像の比重もますます増えていった気がします。
ここから何年後かに、また違ったロックバンドの流行のサイクルが来て、もしかしたらまた難解さを競い合うような時代が来るやもしれませんが、どうせ僕みたいな卑屈なエセ音楽評論家が出てくるだけなんでもう来なくていいと思っています。
最近の若い子は知らないかもしれないけど、2010年とかその周辺のネットのアンチの数って本当にヤバかったんですよ。
人気のアーティストのamazonのレビューとかに100件とかの誹謗中傷コメントがあるのが当たり前だったんですよ。僕はしてないよ、そんな事。
***
最終的に時代懐古するだけのオッサンじゃないか!と揶揄されかねない内容になりましたが、僕は今の流行も悪くないと思っています。
普通にみんな当たり前のように演奏うまいし。なんでみんなあんなにイケメンなんですかね。
単純に00年代と比べて、「バンド音楽を聴く」という事への抵抗がめちゃくちゃ減っているのも事実。
そっから、例えば友達からとか、もしくはこの記事を見て、少し前の年代のロックバンドに興味を持ってもらえれば、これ以上の僥倖は無いと僕は思います。
長くなりましたが今回はこの辺で!次回は「ナ」から始まる名曲を紹介します。
THE BACK HORN好き以外は見るな! THE BACK HORN名曲ベスト200
バックホーン好きの皆さんこんばんは。
いやぁ、KYO-MEIツアーも佳境に入り、三度目の武道館公演も近づいてますね。
先日、ツアー福岡が松田さんの怪我により延期になりまして、コメントを見て「アーイタソウ…イテテテ…」となった方も多いんじゃないでしょうか。
心配ですが、今は療養に専念するのが最善ですね。
さて今回の記事は、そんなバックホーン20周年を記念して、全曲余すところなく聴きつくした僕が、独断で全曲を1位から最下位まで決めようじゃないかと。そんな企画でございます。
最下位って聞くとなんだかネガティブなイメージがありそうですが、何をおっしゃるファンだから、すべて好きだからこそ最下位を決められる訳で。
あと、最下位の曲が嫌いとか、そんな事は一切ございません。だから企画タイトルも「名曲ベスト200」そう、ベスト。ワーストの曲などバックホーンにゃございません。
まあ、そんなことはないんだけど。
そんな企画を始めるにあたって、バックホーンの楽曲をプレイリストに起こしてみたところ、なんと現在のバックホーンの全楽曲(一部シークレットトラック等除く)がちょうど200曲!
すごい!キリがいい!見やすい!
そして20年で200曲もの楽曲を生み出しているバックホーンはすごい。メンバー4人とも作曲しているとはいえ、1年10曲のペースで作っていたんですね。
というわけで、約3か月かけて厳選に厳選を重ねて作った、個人的バックホーン名曲ランキングをまとめてみました。
個人的THE BACK HORN名曲ランキング200
・インディーズ1stアルバム「何処へ行く」から最新シングル「ハナレバナレ」までの楽曲を対象に集計しています。
・トリビュート盤収録のカバー曲、シークレットトラック「未来ネズミ」「母さんの唄」、「産声チェインソー」収録の「鍵 -overture-」は除外しています。
1位~50位
51位~100位
101位~150位
151位~200位
ここまで熱心に見てくれた方、ありがとうございます。
もうここからは本物のバックホーンガチ勢しか残っていないと思いますので、心おきなく話ができそうだ。
やっぱり個人的にも1位はコバルトブルー。最初に聴いた時の衝撃も大きかったですし、未だに色褪せない。
そして2位は生命線。実はまだライブで一度も聴いたことがなく、次こそは聴けると信じている曲です。
イントロだけでいうと、バックホーンとかじゃなくて生涯聴いた全曲の中でもトップ5には入る、「名イントロ」の曲。
死の淵から生を見上げるような熱い眼差しを持っている、まさに名曲。
個人的にかなり上位に来ている「蛍」「海岸線」辺りも好きなんですよね。
菅波栄純の作るメロディと、コードワークの多彩さは本当に日本の宝だと思っています。
44位の「ホワイトノイズ」辺りは、個人的なランキングではかなり上位に来る大好きな曲です。
BSのドキュメンタリー番組で、この曲の日比谷野音でのライブ映像が放送されて、その時の映像を見たことがあるんですが、それがめちゃくちゃ良くて。
ただ、この野音以来一度もライブでやってないんですよね。生で聴けたら昇天してしまうかも。
シングル曲最下位は「シンメトリー」でした。この曲は個人的にはスルメ曲。
今のバックホーンだから歌える明るい曲ですね。
ただMVはダサい。これは断言します。ド頭の星ピューンみたいな演出なんか低予算アニメのオープニングみたい。それを狙ってるんだとしたらすごいけどなぁ。
そして最下位は「夜空」。たしか初めての岡峰さん作曲だったはず。
綺麗な曲だとは思うんですが、個人的には最下位にしてしまいました。
ただ改めて聴くとこれもいい曲なんですよね。ギターソロが案外狂ってて好きです。
最後に、改めて200曲聴いてみて、こんなに捨て曲がないアーティストは他に居ないと思いました。
シングルのカップリングも全くクオリティが落ちないので、下位にカップリングが固まる事もないですね。
そして、やっぱり上位に入る曲は何度聴いてもグッとくる。まあファンだから当然なんですけどね。
あと、バックホーンの一番の武器は、やっぱりメロディだなと思いました。
勿論、初期の狂気を感じる歌詞やパフォーマンスも大きな魅力ではありますが、狂気の中にもメロはポップさを含んでいたり、テンションコードや数学的な拍の取り方でちょっとした穴を作るんですね。
決して勢いだけで走らず、J-POPとしてしっかり優れた作品に落とし込む力を持っているのがバックホーン。
簡単に言うと銀杏BOYZといきものがかりが融合したみたいな感じか。
違うな。
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では今回はこの辺で。この全曲ランキング企画、他のアーティストでもやってみたいと思います。
ありがとうございました!バックホーン最高!