諂諛

音楽好きによる音楽好きの為の雑記。

【2019年】今年聴いた音楽をざっくり振り返る part.2【4月~6月編】

 

気付けばブログ開設から1年以上経ち、文字を打つ手が冷たくてドライヤーで暖めているのが懐かしいなと感じています。

 

さて第2週。今回は4月~6月にリリースされた楽曲から、個人的に取り上げたい曲を紹介します。

 

 

 

 

 

 

 

空中カメラ / My silly friend

 


 ご存知でしょうか、空中カメラ。

個人的に今年1番推したいバンドなので絶対に紹介したかった。この再生回数はおかしいぜ。

空中カメラは横浜在住の5人組ポップバンドで、5月にリリースされたアルバム「COMMUNICATIONs」がタワレコで推されてて聴いてみたところドストライクでした。

とにかく楽曲の完成度が高くて、耳心地が半端なく良い。底抜けに明るいように見えて切ない感じも堪らなく好き。あとMVもメンバーの方が監修されているようで、どうやら天才集団らしいです。

Twitterを見ると、作詞作曲担当の方は「たま」とか好きなようで納得。普通のギターロックに飽きている方は絶対に聴くべきです。

 

 

 

TENDRE / SIGN

 


 これはご存知の方も多いのではないでしょうか。本名河原太朗、神奈川県出身のベーシストTENDREでございます。

動画を見なくてもサムネで分かるこれお洒落なやつやん!と叫びたくなる気持ちも分かります。だって曲もお洒落なんだもん。

更に今流行の80'sリバイバル的な要素も含んでいてノスタルジーも感じる所がグッときました。打ち込みの質感も丁度いいモコモコ感なんですよね。

なんというか、本職の強さみたいなものを見せつけられる曲です。流石。

 

 

SIRUP / Pool

 

 

お洒落な音楽アレルギーをお持ちの方、お別れの時間ですどうもありがとうございました。

去年今年とサブスク界隈でレジェント的活躍を見せた、お洒落すぎるジャルジャル後藤ことSIRUP先生の1stフルアルバム「FEEL GOOD」からのリード曲。

この曲に限ったことじゃないですが、歌のリズム感が完全に日本人離れしていて、完全に洋楽仕込みのグルーブ感がある歌い方をします。よく聞くとトラック自体は(意図的に)かなりスカスカで音数がかなり少ないけれど、それを完全に埋め合わせられる歌のリズムの細かさがSIRUP先生の凄さだと思います。

こういう曲をしこたま聴いた後に9mm Parabellum Bulletみたいなのを聴くと「やっぱこれだよなー!!!」ってなるので多分僕は一生お洒落にはなりきれない人間なんだと思います。

 

 

BiSH / 遂に死

 

 

 「やっぱこれだよなー!!!」ってなりました。

ご存知BiSHさんの連続配信EPからの1曲で、とち狂った曲ばっかり入った「STiCKS」と、爽やかな曲ばかり入った「CARROTS」という2作を先行リリースした事で話題になりました。

これに関しては特に解説する事ないです。何も考えず脊髄で聴きましょう。

BiSHは今後もたまにこういう悪ノリをしててほしいです。

 

 

EGO-WRAPPIN' / CAPTURE

 


 1996年結成、ジャズやキャバレー音楽を基盤に多様なジャンルをクロスオーバーしたサウンドで独自の音楽性を築き上げている(wikiより)ユニット。

ファンとしては「待ってましたこういうの!」と言えるエゴの王道ジャズナンバーで、この時代にこういうアナログ一発録りの音質に拘って作り続けるスタイルには尊敬という他ないです。

 MVも、なんか見てはいけない物を見ている感じのムードたっぷりな映像で、個人的には今年一番好きなMVです。

 

 

モーモールルギャバン / 消えて

 


 ドラムボーカルを務めるゲイリー・ビッチェ率いるスリーピースバンド、モーモールルギャバンのセルフプロデュース楽曲。

代表曲「ユキちゃんの遺伝子」などコミックバンドとして有名なバンドだと思いますが、こういうおふざけ無しの切ない曲もたまーに出すんですよね。

ビッチェさんがインドを訪れた際に目にした火葬場の風景から着想を得て作られたナンバーとの事で、何となくバンドの現状とも重ねているようにも聴こえてとんでもなく切ない。死にてぇ。

今年の夏、個人的にめちゃくちゃ精神的に参っていた時期に聴いていて、イントロを聴くと未だにその時の事を思い出します。もう音楽に救いを求めるだとかそんな気力もなく無心で聴いていた時に、この掴みどころのない曲が物凄く心地良くて、この夏一番聴いていました。

 

そもそも音楽に救いの力なんて無いし、それでも無理矢理心に響かせようとしてくる音楽だってあるわけで、そういう浅ましいエゴに救われる人だっているわけで。

僕は音楽を作る人間として、そんな簡単に救われてまんまと立ち直った瞬間に捨てられるような音楽を作りたくないし、聴く人にはずっとどこか満たされないでいてほしいと思っていて。それは別に不幸であってほしいわけでは無くて、僕もずっと音楽に満たされたことなんて無いし、それがずっと音楽を聴いてる理由になってるからなんですね。

作り手側としては、どうしても「正解」を発表してあげたくなるんですよ。でも「正解」はつまり完結なわけで聴き手が思考停止しちゃう。勿論その方が誰にでも伝わるし楽しいとは思うんですが、誰でも解ける問題を解いたって楽しくないんですよ。僕は。

少なくとも聴き手の目線としては、そういう価値観であり続けるだろうし、ずっと正解を追い続けて音楽を聴いていくんだろうなと感じました。

 

愛と、青春と、ユキちゃんと。

 

 

 

***

 

次回は7月~9月編。曲が多いぞ。心して読め。f:id:Rakudai:20191215133352j:plain